「次、お風呂いいよ−」
「うん」
生乾きの髪の毛をタオルで拭きながらリビングに戻ると、HAYATOがニュ−スを真剣に見ていた。
まあ、相変わらずニュ−スで大きく取り上げられるモデル美女とHAYATOのうんぬん。
街頭インタビュ−なんかもよく流れるようになった。
「人気低迷しちゃうかもよ?」
プシュッと缶ビ−ルを開けて喉に流し込む。
ああ―――美味しい!!今日も仕事頑張った自分お疲れ様!!
「ああ――――!!真琴ちゃんビ−ル駄目!!」
「なんで?」
「可愛くない!」
「意味分からん。」
HAYATOを無視してビ−ルを飲み続ける。
「それに、トキヤにも言われてたにゃあ!」
「……………。トキヤにメ−ルしよ。HAYATOがうちに居ますって、」
「あああ!!駄目!駄目駄目!!」
焦るHAYATOを尻目にまたビ−ルに口をつける。……と、HAYATOはなにを思ったか私にすりよってきた。
「……じゃあ、ビ−ル飲んでいいからさ、」
「…………?」
「俺の髪の毛洗って?」
「………は?」
「いいじゃん!!お願い!ね?」
あろうことか私の腕と横っ腹の間から顔を出し、なんかスリスリしながら上目遣いでおねだりをしてくる。
普段からにゃあにゃあ言ってるから、なんか猫っぽいな。って思ってたけど、コイツ本当に猫なんじゃないの!!?
「真琴ちゃん、」
……………お願い?
くっそぉお―――――!!!
私は拒否だ!拒否!という脳の指令を無視して、首を縦にふった。
そんな私見て、HAYATOは満足そうに笑うと、お風呂へかけていった。
★★★