「そ−いえば、HAYATO仕事は?」


「今はないよ〜。ドラマの撮影終わったから、お休みもらったんだ〜!」

「へ−、」


居候させてもらうならなにか手伝う!と言ってきた意外と献身的なHAYATOに、食事の用意を頼んだ。
久しぶりに人の作った料理が食べられる!部屋に備え付けられているお洒落なオ−プンキッチンからは、グリ−ムソ−スのいい香りがする。


「できた−!HAYATO特性のグラタンだにゃ!」


語尾に今絶対ハ−トついたよ。

若干呆れながら、HAYATOから手渡されたグラタンを見る。


「うわっ、………おいしそ。」

「おいし−んだにゃあ、こ・れ・が!」

「いちいち言い方が気にくわない。」

「可愛いって言ってよ−!」


ぷく−っと頬を膨らませるHAYATO。
の、頬をおもいっきりつかんでやったら、一気に口の空気が抜けて、かなり間抜けな顔になった。


「変な顔、」

それがなんだかおかしくてヘラッと笑った。

そんな私を見てか、HAYATOもにこにこ笑った。


「なんか、カップルみたいだンギャア!!」


「やっぱ、一番悪いのはアンタだわ!」



さっきまでの甘い(?)空気は何処へやら。
やっぱり今回の事件の全面的な原因はこの男だ!!本当にただのアホなんじゃないかとさえ思う。


「いひゃい!いひゃい!」

「痛くしてんだから当たり前でしょ−、あ!美味しいコレ!!」

「おれもひゃべひゃいにょ―――!!」


左手でHAYATOの頬を掴んだまま、グラタンを食べ続ける私を見てか、HAYATOは目に涙を浮かべていた。





★★★


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