「なに、………コレ、」
「生徒会室です。と、言いましたが?」
「一十木くん?」
私と一ノ瀬くんで顔を見合わせて首をかしげる。
「――――ッ!!も――――っ我慢できないッ!!」
「えっ?一十木くん?」
私が声をかけたけど、聞こえてないのかな?
一十木くんは背負っていたカバンを床に置いて、中身をあさってる。
「一十木くんや〜い……、」
「真琴先輩!これ!」
「はい?」
一十木くんから何故かファ●リ−ズを渡された。
………………なんで?
「トキヤ先輩も手伝って下さい!」
「……………?」
一ノ瀬くんも私とおんなじで頭に?マ−クを浮かべてる。
そんななか、一十木くんだけが何故か息が荒い。どうした一十木くん!!
「なんでこんなに散らかってるんですかっ!!ホコリだって……!」
ああ、そういうこと。
ようやく一十木くんが騒いでる理由が分かって、私と一ノ瀬くんは「ああ。」と頷いた。
「私も一ノ瀬くんも、仕事はできるんだけど、片付けとか苦手でね〜。」
「書類は積み重なっていますが、私たちにはどこになにがあるか分かるので、特に問題はありません。」
「そ−なんだよね!ごった返してるように見えて、意外と規律に沿った、」
「そういう問題じゃないよ!!」
「「……………すみません。」」
一十木くんは手にMY雑巾を持って、せっせと生徒会室を綺麗にしていく。
「先輩たちがなんで俺を役員に選んだのか、今よ――――く分かりました。」
「あ、バレた?」
「バレましたね。」
▼4月の終わり
( 掃除のできない16才と17才 )
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