つまんない。
せっかく団蔵の部屋に遊びにきてやったというのにヤツはテレビの画面に夢中だ。コントローラーを両手で持ち必死にボタンを連打している姿を横目でじっと見ているのに気づいてもらえやしない。
すぐ終わるから待ってて、といってかれこれ30分以上放置されている可哀想な僕。もう帰ってしまおうか、と思うけどふたりきりでいれる時間も貴重だし仕方なく待ってやることにした。
団蔵が部屋に僕を呼ぶときは必ずといっていいほどヤる。というかそのために呼ばれているようなもんだ。
まあ…僕もセックスは嫌いじゃないし。
あー、それにしてもいつまで放置する気なんだこのバカ。いいかげんむかついてきた。
ちらっと横目で盗み見すると、もうちょっとだから待ってて!とさっきと同じセリフを吐かれた。
ぷっつーん
もうダメ。待ってやんない。
団蔵の太ももに手を置きベロリと耳を舐めた。
「なっ!!」
「ねー、もう待てないんだけど」
「ちょ、耳はダメだって!兵ちゃん!!」
赤くなった耳にキスをした。
分かるでしょ?誘ってるんだけど。