「付き合うことになったんだ、先輩と」
いつかこの日がくることなんて分かっていた。心構えはしていたつもりだった。でもずっとこんなこの関係が続いて俺のものになっちゃえばいいのにと何回思った。でも俺の願いは虚しく散ったようだ。先輩なんかよりもずっと俺の方が左吉ちゃんを幸せに出来るし、セックスだって満足してあげられるのに。まったく見る目ねぇよな。
「だから、」
「ん。わかってる」
今日でこの関係はおしまい。
数えきれないくらいキスをしてセックスもした。キレイに整った顔が快感で歪み、俺の背中に爪痕が残る。ごめんなんて謝るなよ。もっと、もっと左吉ちゃんの痕を、俺に残して欲しかった。
「幸せに、な」
最後のキスは額に、祝福を込めて。