※絶望的片思いな黒木くん





「それでまた伝七に言われちゃって、」
「気にすることないよ。彦四郎は今のままで十分」
「そ、そうかな?」
「うん、そのままでいい」


照れたように笑った君の顔が僕には眩しい。友人という枠にいることが最大の安全地帯であり、これを越えるわけにはいかない。親しい友人として僕は接する。相談にのってやったり一緒に勉強をしたり、端からみればごく普通の関係。でも僕はそうはおもってない。どこで間違ってしまったのか、はたまたそうなる運命であったのか。


僕は友人である今福彦四郎に恋をした。
自覚したのはつい先日
クラスメイトである女の子に彦四郎のアドレスを聞かれた。頬を染め、はにかむ姿は誰がどう見ても好意を寄せていると分かった。表面上は笑顔で接したものの内心酷く動揺していた。そこで気づかされた本当の自分の気持ち。不幸か幸いか僕には分からない。

試しに彦四郎に問いてみた。
遠回しに同性から好かれたらどうする、と。その答えは絶望的であり、僕の一方的な想いは虚しく砕け散った。
儚い希望を抱くことすら叶わず今日も僕は君の隣りで友人として徹することしか出来ないのだ。



―――――――――
ガチ×ノンケ設定が好きすぎて。
最初はこんな感じかな、と。


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -