もう一度だけ 名前を呼んで | ナノ









私とお母さんが学園に住み着いてから、生物委員の小さい子・・・制服が井桁だったから、1年生の子だと思うんだけど、その子たちはおそるおそるだけど興味津々で
萌葱色の制服・・・話を聞いてると3年生みたいなんだけど、その子は普通に世話をしてくれた
ついでに萌葱色の子は話が通じました
孫兵っていうんだって
ジュンコ姉さんって呼ぶ権利をもらいました!


【孫兵、孫兵】
「どうしたの、壬琴」
【ジュンコ姉さんが居ないよ】
「・・・ジュンコっ!?」


あ、孫兵が泣きそうになった
私はジュンコーっ!と今にも探しに行きそうな孫兵の制服の裾を破らないように引っ張った


【孫兵、こっち!】


私はジュンコ姉さんの匂いを追って生物小屋を飛び出した


しばらく進んで、大きな木の根元についた
私は追いついた孫兵に言う


【この上に匂いが続いてるよ、・・・ジュンコ姉さーん!】
「ジュンコーっ!」
【あら、壬琴と孫兵・・・】


ジュンコ姉さんはしゅるりと降りてきた
そして孫兵の首に巻きつく
孫兵はジュンコ、いきなり居なくならないでくれよと言いながらジュンコ姉さんに頬ずりしている


【孫兵、私文次郎のところ遊びに行くね】


聞こえているのか分からないけど、私は一言孫兵にそういうと、文次郎のにおいがする場所に向かった




捜し物は得意だよ!









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