数日後、熱は下がり、席も形を潜めて、伊作くんから大丈夫の診断をもらった けれどきちんと体力が回復した訳じゃないから、しばらくは無理禁物を言い渡されてしまったけれど ・・・無理してるつもりは、ないんだけどな、っていうと、たいてい怒られる 何はともあれ、脱 医務室の住人をしてから、私は数日ぶりに長家へもどった 会う後輩たちが、心配して大丈夫ですか、と声をかけてくれて、それに笑って大丈夫だと、心配かけてごめんねと返す きっと表情を読むことも忍の技であるから、無理をしているっていいのも分かるのだろうけれど、あえて聞いてくれないのは優しさなんだろうと思う 部屋についてから、私は休んでしまった数日の授業を取り戻すため机に向かったのだった ――――― side:伊作 「・・・本当に大丈夫かなぁ」 篤葉ちゃんのいなくなった医務室で、僕は呟いた 彼女は実技が駄目なかわりに、座学でこの忍術学園にいる だから、座学ができないということは、この学園にいる意味がないと行うことだ きっと、篤葉ちゃんのことだから、小平太の居る学園に残るため、意地でもって授業について行くんだろう ・・・あ、篤葉ちゃんの名誉の為にいっておくと、別に篤葉ちゃんの実技がからっきしできないわけじゃないんだ 手裏剣だって上手いし、組み手もできる けど、病弱が故に体力がなくて、実習ができないというだけ ・・・正直、小平太と篤葉ちゃんを足して2で割ればちょうどいいと思うのはきっと僕だけじゃないよね ある意味お似合いの彼と彼女 → 戻 |