もう一度だけ 名前を呼んで | ナノ

美しさは罪?


主×滝夜叉丸



ぺろりと首筋を舌が這う
ひゅ、と音を立てて鋭く息をのんだ


「雪斗、止めろ・・・っ」
「やーだ、俺を誘惑する滝が悪い」


耳元で囁かれる雪斗の声がやけに色っぽく聞こえて、私はぞわりと恐怖を覚えた
いつもは明るくてぽやぽやとしている印象が強いというのに


「綾は穴掘りで帰ってこないから、大丈夫だよ」


雪斗のその言葉に、同室の喜八郎に助けは望めないと悟った
そして続いた言葉に、私はひくりと顔をひきつらせた


「まぁ、綾が帰ってきても滝と一緒に美味しくいただいてあげるから良いんだけど、ね」


きっと可愛く鳴いてくれるよね、と笑う雪斗はどう見ても男の顔で
先ほどは帰ってこない喜八郎を呪おうかとも思ったが、帰ってこなくて良かったと今は思う


「滝、イイ声で鳴いてね?」


雪斗が笑った




―――――




「ぁっ・・・だめ・・・そんな、とこは・・・っ」


かたく目を閉じて、顔を羞恥で赤く染める滝
いつもは自信に満ち溢れている滝が、俺に翻弄されているという歓喜に、自然と俺の顔は笑みを形作る


「ひ・・・ぁっ・・・雪斗・・・っ」
「ねぇ、滝・・・最初に嫌だって言ってた割には敏感だね?」


そう言いながら胸を飾る赤い実に片腕を伸ばし、あいている手は下で天をむくソレを掴んだ
くちゅ、と水音をたてながら、ソレで遊ぶと、滝は悲鳴をあげた


「っ気が、おかしく・・・あぁっ!」
「気持ちいいから、でしょ?」


下で遊ぶ手をはやめれば、滝は艶を含んだ声を上げて、俺の手の中に白濁液を飛ばした
俺はそれをぺろりとなめる


「なっ・・・!雪斗っ!?」
「ふふっ・・・滝のだから美味しいよ」


驚いたように俺の名前を呼んだ滝に、にっこり笑って返した
滝はかあっと赤い顔をさらに赤くした
結っていない美しい髪が布団に広がり、赤とは対の暗い色が、更に赤い顔を浮き立たせる
ホントかわいい、滝

俺は赤面する滝の口を塞いで、自身を滝に押し込んだ
絡む身体が大きく揺れる
なかなか進まないその状態に、俺は一度塞いでいた口を離した
げほげほと咳き込む滝は、苦しさからか目にうっすらと涙を浮かべていた


「滝、力抜いて?」
「っむ、りだ・・・っ」
「もー・・・仕方ないなぁ」


ぎゅうぎゅうと締め付けられて、俺としては嬉しい限りなんだけど
でもそのまま動いても滝がつらいだけだって分かってるから、俺はほおっていた場所に手を伸ばした
ソレを握れば、面白いくらいに滝の身体が跳ねて、力も緩む
俺はずるりと奥まで押し込む


「は、ぅ・・・あぁっ!」
「みーつけた」


さっき指でずーっと触ってあげていた場所を見つけて、俺は楽しそうに声を上げた
突き上げられて高く声を上げる滝に、愛してるよ、滝と囁いて、俺は滝の中で果てた






「もー、軟弱だなぁ、滝」
「元はといえばお前のせいだろう、雪斗!」
「えー?」


ぶつぶつといいながら腰をさすり、布団に蹲る滝
そこにいつもの自意識過剰さはなくて
俺は何のことだかーと笑いながら滝のとなりに寝転がる
滝は少しだけ不振そうにこちらを見た


「・・・なんだ」
「ふふ、愛してるよ、滝」


そういえば滝は一気に顔を赤くして、布団を頭まで被ってしまった
俺はくすくすと笑いながら、布団の越しにその身体を抱きしめた




美しさは罪?
(滝は美しくもあるけど可愛いって言葉も似合うって知ってるのは、俺だけでいいよ)