もう一度だけ 名前を呼んで | ナノ
当主(仮)たる証




ごろり、とソファに寝転がりながら本を読んでいたある日
珍しくご先祖様ことゴトリックと一緒ではないサラザールが姿を現した

「当主殿」
「何でしょうか、サラザール」

話しかけられた私はぱたりと本を閉じると、ソファから起き上がり、サラザールを見上げた
そんな私に、すいっと差し出されたのは一つの指輪
緑色の宝石が嵌められた、いかにも歴史があります!と主張する指輪だった

「お前に、この指輪を」
「・・・え?」
「スリザリン家の当主が受け継ぐことになっている指輪だ」

まるで世間話でもするかのように告げられた言葉に、私は目を瞬かせ、その内容を噛み砕く
そして一拍置いてから一言零した

「私にスリザリンの当主たる資格はないですよね」

私はスリザリンの家系どころか血の一滴も流れていない(はず)だ
というか、スリザリンの直径ってヴォルデモートではなかっただろうか
そんな私に、サラザールはきっぱりと言った

「当主代理でも、この指輪をはめることができる」
「・・・いやでも・・・ええぇぇ・・・」

いいのか、私に渡しても
まあ、サラザールがいいといっているからいいのかもしれないけれど
それにしたって唐突だろう、と突っ込みたい
・・・昔の人って皆こんな人なんだろうか

「・・・あー・・・じゃあ、とりあえず預かっておきますね、とりあえず」
「あぁ」

私はサラザールからスリザリン家の当主が受け継ぐ指輪を受け取った
まあ・・・そんなこんなで、私の肩書きはグリフィンドール家当主、兼スリザリン家当主代理となったのだった
・・・仰々しい肩書きだなぁ・・・


今回はゴトサラはなしです、ただの会話文ですねぇ、ホント
それにしても自分でネタ考えろよーっていう・・・(笑)

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