ご ―――風を感じました 目を開ければ、広がるのは青い空と、視界の端には、よくわからない建物らしき影 私は空から落ちていました 慌てて下を見れば地面は遠くて、それも下に誰か居るのが見えたのです 私は息を飲みました、ここから落ちれば大怪我は免れないでしょうし、何よりあの影にぶつかってしまったら、私だけの問題ではなくなってします 「・・・っお願い、そこから逃げてくださいっ!!!」 私は大声で叫んだ けれどその声に気づいた影はその場からどこうとはしませんでした むしろ私を受け止めようとする仕草さえしたのです ・・・・それは、まるで"あの時"のようでした 「・・・・・朱!!」 けれど違うのは、受け止められたのが私で、受け止めてくれた人が、伊作先輩だったこと そして、その場に居た人たちが一様に面影はあるものの、私の記憶とは少しずつ違っていたことでした けれどそれは確かに彼で → 戻 |