ろ 天女様・・・かなさんが学園に降ってきてから1週間がたちました 忍たまはみんなかなさんに夢中で、今まで学園一忍をしていて忍の三禁が、と良く言っていた、潮江先輩すら彼女に夢中で くのたまの後輩たちには忍たまの子と付き合っていた子も居て、けれど彼女たちを捨ててみんなかなさんに愛を囁いているのです 「一ツ瀬・・・先、輩・・・っ」 後輩は悲しみで涙を流す 泣かないで、せっかく可愛い顔が台無しになってしまいます 私が彼女たちの涙をぬぐっても、目から零れ落ちる涙は止まりません 忍たまの子達に捨てられた、その悲しみを私では埋めることはできないのです 私はくのたまの後輩たちを妹のように思っているから、私自身彼女たちが傷ついているのを見るのはとてもつらい・・・ けれど、私はかなさんを殺そうとは思えませんでした 「先輩・・・私たち、もう我慢できませんっ」 「あの女のせいで学園がおかしくなってるのに・・・!」 「先輩だって、久々知先輩をあの女に取られてるのに・・・悔しくないんですか・・・っ?」 優しい後輩たちです、本当にとても自慢の、妹たちなのです だからこそ、私は彼女たちの言葉に首を横に振りました 私は貴方達に人を殺める重みと言うものを、まだ知って欲しくないのです 私の、ただのわがままだとは分かっています、けれど、まだ人を殺めることを知らぬそのきれいな手を汚してしまうのは、私は嫌です 兵助は確かに、私から離れていってしまいました・・・けれど、今まで子供のころからずっと私を気にかけていてくれた優しい人です その兵助が幸せならば、私は、それで構いません ふわりと微笑んで、私は可愛い後輩たちを抱きしめました ありがとう、と言う意味を込めて 学園長先生が何も仰らないのであれば、少なくとも学園に害はないものなのだ、と信じたい 兵ちゃんが幸せなら、それで私は構いません だから・・・ 心よ 泣かないで → 戻 |