う 「鉢屋」 名前を呼ばれ振り返ればくのたまの6年生二人がいた 二人は闇夜に混じりながら薄く笑っていた 「6年生が疑惑を向けたわ」 「6年生が彼女を敵だとしたようなのです」 「でも、忍たまにそう簡単に殺させてあげない」 「私たちは彼女から大きな被害を受けました、その一番の被害者は朱なのです」 二人は声をそろえて言った ――絶望を、彼女に わら そうして嘲笑った 「鉢屋には6年生に協力するように頼んでもらえないかしら」 「今まで愛されていたと認識していた忍たまに裏切られたらきっと泣いて喜んでくれることでしょう・・・頼みましたよ、鉢屋」 私が二人に是と返すと、二人は音も立てず消えた 私はくるりときびすを返すと、6年長屋へ歩き出した ――― 取りあえず、と向かった6年の長屋で、明かりがついていたのは立花先輩と潮江先輩の部屋だけだった その部屋に近づくと、すっと小さく障子が開いた 「鉢屋?どうしたの?」 善法寺先輩が顔を覗かせた 気配からするに、どうやら6年生員が集まっているようだった 「――先輩方に、話が」 天女ことで その言葉に、密かに表情が変わり、善法寺先輩は入って、と促した 「それで、話というのはなんだ」 「先輩方が、天女に疑いの目を向けたと聞きまして、提案に」「・・・それは、手を組め、ということか」 立花先輩の問いに、簡単にいえば、そうなります、と返した 「くのたまの先輩がね、簡単に殺してあげないから、忍たまに殺らせはしない、とね」 だから、協力するか、傍観して欲しいそうですよ どうしますか・・・?―――― 私は笑ってそういった 宵よりも暗く → 戻 |