つ 私が指定された場所に来て、少したつと、色の違う服の三人がやってきました 木の上にいた私は彼らの前に降りると、にこりと笑いました 「一ツ瀬だけか・・・?」 私が話せないことは知られています だから、私だけであったことはやはり意外なのでしょうね 共にいる綾部くんと伊賀崎くんも不思議そうですし 「はい、私だけです・・・喋れることは、秘密ですよ」 まだ、大々的に知られるわけにはいきませんから そう言って良いですか?と問い、頷くのを確認してから、私はさて、と話を変えました 「私たちは彼女を学園の敵と判断しました。決定的だったのは私が死にかけたことですけど・・・」 「あの時の怪我、大丈夫ですか」 「大丈夫、ちょっと跡が残る程度です。」 心配してくれてありがとうございます、と言って微笑みを浮かべます けれど私はすぐにくの一の顔に戻り・・・ 「私が彼女と共にお茶をするとき、彼女が入れたお茶の、私の方だけに毒を仕込みます・・・その毒と解毒薬を伊賀崎くんに、最後にはいあがってくることが出来ないような深い穴を裏々々々々山に、綾部くんに掘ってもらいたいのです」 伊賀崎くんは素直に頷いてくれましたが、綾部くんは自分の穴に彼女を入れるのがいやだったのか、しぶしぶといった風でした 「俺は、どうすればいい?」 「鉢屋くんは、彼女が嫌いでも、彼女に近い位置に居ましたので、彼女と街に出るときに一緒について行ってほしいのです」 まぁ、もしかしたら私は毒でまた保健室の住人になってるかもしれませんが、と続けると、鉢屋くんは苦い顔を浮かべました 「毒は新しく見つかった水に溶けやすい毒を使おうと思いまして・・・確か最近生物委員で解毒方法と共に発見されていたはずですから」 ね、伊賀崎くん、と振れば、はい、とかえってきました ・・・まぁ、何故知ってるのか不思議そうですけれど にこりと笑って、彼女が教えてくれましたよ、と言えば、呆れたような表情を浮かべました 「一度目、私が死にかけたときは、事故でもいいかもしれません。けれど、二度目、私が飲んだお茶だけに毒が入っていて、それが彼女と他数人しか知らない毒なら・・・」 彼女に疑問の目を向けるのも、当然ですよね? 宵闇に笑う → 戻 |