雨の日の秘密 | ナノ
※ 吹雪視点です。
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僕と豪炎寺君が出会ったのは、
沖縄でイプシロンと試合をしていた時のこと。
僕は、デザームの
「お前は、もう必要ない。」
という一言で
完成しつつあった
パズルが崩れ落ちてしまった。
それから、ボールを蹴ることが
出来なくなった...
サッカーが怖くて怖くて仕方がない。
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豪炎寺君がキャラバンに復帰してから
一度、東京にある稲妻町へと行った。
ここで、キャプテンや豪炎寺君たちは
サッカーしてるんだなぁと
思うと胸が暖かくなった。
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ある日、僕は一人で少しでも早く
みんなと一緒にサッカーができるように
なりたくて練習をしていた。
途中で、豪炎寺君が来てくれて
練習してたんだけど
雨が降ってきちゃって
橋の下で二人で雨宿りしてたんだ。
空は暗くて、雷がなってて...
怖くて怖くて...体も心も
震えていたんだ。
そしたらね、背中から急に暖かくなってきたんだ
というかね、暖かい何かに包まれてたんだ。
後ろから、
「これから、ここを乗り越えるのはお前自身だ。」
「だが、一人で抱えこまないで、もっと仲間を....
俺を信じてほしい..]
って、優しい声が聞こえたんだ。
あぁ、そうか。
僕、豪炎寺君に抱きしめられてるんだ。
こんなに、優しく抱きしめられたのが
とても久しぶりだったから
何でかしらないけど涙が出てきた。
雨で体が冷え切ってたから
凄く暖かく感じた。
「僕...また、皆と笑ってサッカーできるかた...?」
「あぁ、できる。絶対にな。」
豪炎寺君は、頭を撫でながら言ってくれた。
すっごく嬉しくて
思わずニコニコしちゃった。
そんなことしてたら、雨が止んでた。
「帰るか。円堂達が心配する。」
「そうだね...」
あぁ、何か幸せだったなぁ。って
ボーとしてたら
目の前に僕よりも少し大きい手が
あった。
「えっと...。豪炎寺くん...?」
「//その...。まだ、怖いなら手を繋いで
帰るぞ//」
あぁ、さっきこの手で頭を優しく撫でてくれたんだ。
僕は、正直まだ少しだけ怖かったんだ。
豪炎寺君の顔は、ちょっとだけ赤くなってたのは
内緒だよ。
そして、僕は豪炎寺君の手をとって
手を繋いで帰りました。
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待っててね、豪炎寺君!!
絶対一緒にサッカー出来るようになるからね!!