一章 平凡で、在り来りな 『日常』を強く望んでいたとしても ある日、突然 『非日常』はやってくる。 斜め上から降ってきて『日常』を跡かたも無く、粉々に崩していく。 ある意味それは、『奇跡』と同じなのかも知れない。 ……そんな事を瑞希は、目の前の出来事から考えを放棄するように悶々と思考をめぐらしていく。 ―私達は、会長の溜めた仕事を終わらせる為に学校に向かっていた。 普通に通学路を通り、校門をくぐり抜けて、生徒会室まで行った。 この後、会長を叱責しながら、仕事を夕方までやって、終わらなければ、家でやり続ける。 ここまではいつも通りだった。 なのに… なのに… 私の中で何かが崩れていく音が聞こえた。 「なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」 学校中に瑞希の叫び声が響き渡った。 ← 前へ → 次へ ⇒ 戻る ⇒ TOP |