履き心地ばっちり

twitterから、某服屋部屋着春野家
風太20 汰絽18 むく6


「ただいまー」

玄関から風太の陽気な声が聞こえてきて、汰絽とむくは玄関へ駆けた。
お帰りなさいっとむくが抱き付き、汰絽は風太に笑いかける。
それから風太から鞄と白地に赤のロゴが入った袋を受け取った。


「風太なあに、なあにー」

「んー? お土産だぞー」

「わーいっ」

嬉しそうにジャンプしたむくを抱き上げて、風太と汰絽はリビングへ向かった。
リビングに行って、風太が袋を開ける。
中から取り出されたのは、さらさらとした生地のズボンが3着。
ひとつはむく用の小さいもの、残りふたつは汰絽と風太のものだ。
黄色のチェック柄のそれはおそらく汰絽のだろう。


「ほら、むく履いてみるかー?」

「履くー!!」

ズボンをいそいそと脱いで履いたむくは、目を輝かせて風太を見た。
汰絽の方を見ると、汰絽も同じように目を輝かせている。


「どうだ?」

「すずしいーっ」

「だろ。また今度他のも買ってくるからな」

むくの頭をぽんぽんと撫でて、風太は汰絽の方をみる。
汰絽はふわーと声を出しながら、買ってきたハーフ丈のものを眺めていた。
お前も着替えて来たら、と促すと嬉しそうに頷いて、部屋を出ていく。
それからバタバタと聞こえてきて、入口を見ると、履き替えてきた汰絽がいた。


「お、似合うな」

「ふうた、むくはー?」

「似合ってるよ」

「すごい…っ、涼しいし、履き心地いいですねぇっ」

わーと回って見せる汰絽に思わず笑う。
買ってきてよかったな、と笑いながら、風太はむくを抱き上げた。
それから立ち上がって汰絽の傍により、むくの目を隠し口付ける。


「かわいい」

「ん…、でも、女の子用じゃ…」

「似合うからいいだろ。そこらの女より似合うわ」

ちゅっとまたキスをされて、汰絽は小さく微笑んだ。
抱っこされたむくは、むくもちゅーっと汰絽の頬にキスをする。


「お、むく、俺もちゅーしてやろうか」

「やー」

「やーか」

「やー」

ぶんぶんと首を振ったむくに風太は落胆して、もう一度汰絽の頬にキスをした。
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