メリークリスマス!!-4-

「ん…」

目を覚ますと、隣でぐっすりと眠る風太が見えた。
風太の腕を退けて起き上がると見えた、枕元の赤い小さな箱。
可愛らしい白いレースのリボンが巻かれていて、思わず微笑んだ。


「…わぁ、」

箱を開いてみれば入っていたのは綺麗な色のスノードーム。
そっと指先でつまんで取り出して見ると、きらきらと白い雪が舞った。


「綺麗…」

少し傾けると、ふわふわと舞う雪が、小さなサンタとトナカイに降り積もる。
傍にあるクリスマスツリーにも振りかかっていて、とても綺麗だ。


「ん…、起きたのか」

低い声が聞こえてきて、スノードームを膝の上に置く。
ゆっくりと起き上がった風太にすり寄って微笑めば、風太も微笑んでくれた。


「見つけたか」

「はい。…とても綺麗です。嬉しくて、こんな可愛いもの、ありがとうございます」

「あぁ。どういたしまして。喜んでもらえてよかった」

風太が後ろに手をついて、軽く笑う。
ふふ、と小さく笑って、窓を見た。


「あ、雪」

「ほんとだ。昨日降れば、ホワイトクリスマスだったのにな」

「…そうですね。来年に、期待です」

「あぁ」

小さく笑いあって、どちらでもなく、そっと触れ合うキスをした。


「メリークリスマスでした」


end
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