sparkling-3-

ぐちゃぐちゃに熟れたそこにそっと口付ける。
杏の足ががくがくと揺れるのを見た。


「そろそろ…」

そう呟いて、好野はテーブルに置いておいた発泡ワインを手に取った。
軽く刺さっていたコルクを抜き、ワインボトルを揺らす。


「ねぇ、杏先輩。発泡ワイン好きなんでしょ?」

小さく頷く杏を見て、好野は軽く笑った。
それから、手に取ったボトルを傾ける。


「ぁあっ、つめた…いっ、あっ!! あ、ダメ、よしく、はいっちゃ…はいっちゃうっ」

「入れてるの。…気持ちいでしょ? しゅわしゅわして」

ボトルの中から零れおちるワインが、杏の後孔に触れる。
気泡がぱちぱちと弾けて、杏を刺激する。
床に敷いたタオルがワインに濡れて、好野のジーンズも濡らした。
残りの少なくなったワインの注ぎ口を杏の後孔に触れさせる。


「ん、なに…? あぁっ、わいん、零れて、ぁぁっひぁっ」

ゆっくりとボトルを傾けて、後孔に押し当てる。
冷たいガラスが触れて、杏は腰を大きく震わせた。


「だめっ! や、なにするのっ」

「ワイン、こっちから飲みなよ、好きなんでしょ…?」

「あっ!! ぁ、だめ、入って、ぁ、あっ、ひあぁっ」

杏の後孔にボトルの注ぎ口がゆっくりと押し入ってくる。
きゅうっと注ぎ口を締め付け、杏が幾度か痙攣した。
びくびくと揺れる細い脚に、好野は口付けた。


「どう…? おいしい?」

「ひ…う、…ン、んっ、ぁっあ、ぁっ、ら、めぇ…っ」

「ダメじゃないでしょ? …気持ちよさそうに、杏先輩の、精液、こぼしてますよ」

好野に言われて、思わずぐちゃぐちゃと音を立てるそこを見ると、だらしなくたらたらと白濁を零していた。
かあっと頬に熱が集まる好野に未だ蜜をたらすそこをきゅ、と握られて、杏は目をつむる。


「も、よしく、んひどっ、ぁっ!!」

「どうしました…? あ、奥まで入った?」

「あっ、ぁっうぁんっ、よし、のっ、よし、…っ、抜いてぇっ」

中でワインが弾ける。酔ったように、体が熱で蝕まれていく。


「やんっ、よ、しく…、中、あっついよぉっ」

「中…? 杏先輩、酔いが酷くなってきたみたいだね…」

「もぉ、ゆ、して…ンぁっ、ぁっ、中、しゅわしゅわして、やだぁっ」

ぽろぽろとこぼれ出した、杏の涙に、好野はボトルを揺らす手を止めた。
それから、ゆっくりと引きぬいてく。
涙を流して、震える杏に、好野はそっと目元に口付ける。
いつもの飄々とした感じの杏がぐずぐずと泣きじゃくり、手で好野を遠のけようとする。
杏の足を掴んでいた手を放し、ゆっくりと床に腰を下ろさせた。


「ん、も、やだ、よしくんの、いじわるっ」

「…杏先輩が、悪いんですよ」

「な、んでーっ…っ、あっ」

「…首筋に、キスマークなんて、つけてくるから…っ」

もう一度杏の腰を軽く上げさせ、ちょうどベッドの上にあった枕を腰の下に入れる。
それから、ぐっと好野の高まりを杏の後孔に押し付けた。
杏が腰をひくつかせるのを見て、好野は熱い息を吐いた。


「…杏先輩、俺のこと、好きでいてくれてるんですか…?」

寂しそうな問いかけに、杏は目を見開いた。
それから、ゆっくりと好野へ両手を伸ばす。


「好野が一番好き…っ、ね…きて…」

「んっ、杏…」

「よしく…っ、もっと、呼んで…」

「杏、好き…、俺だけの、」

腰をゆっくりと揺する。
杏も好野の動きに合わせて、揺らす。
熱くなった杏の中に、好野は深く息をついた。


「ぁ、ぁあっ、おねが、なかにだして…っ」

「中…? いいの? …くっ、きつ…っ」

「も、イっちゃ…っ」

「いいよ…、先、一回イって。杏…」

か細い悲鳴が漏れて、杏が果てる。
杏のぐちゃぐちゃになった高まりは、つぷつぷと音を立てるだけで、白濁をこぼしていない。
好野はそれを見て、優しく杏の頭を撫でた。


「…ん、っ、あッ、だめっ、まだ、動かないで…っ」

「…っ、すげえ、うねってる…」

「あぁっ、よしく…っ」

「おれもそろそろやばいかも」

好野がはっと息を漏らして、杏も体を震わせた。
きゅうと爪先を丸めて、好野の高まりを締め付ける。
杏の強い締め付けに、好野は小さく声を漏らして、果てた。



「…、よしくん、やきもち?」

「…やきもちです。杏先輩が、そんな痕つけてるから」

「…気付かなかったんだよぉ。カウンターで寝てたら、みんな別々のことしてたんだもん」

「もうちょっと、警戒してください。…俺、結構束縛激しいみたいなんで」

好野がベッドに突っ伏しているの見て、杏は小さく笑った。
時々、こんな好野もいいかも。
と、こっそり心の中で思う。


end
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