泣きたくなる程愛してる-2-

またソファに押し倒された汰絽は、はふっと息を漏らすと、風太にしがみく。
それから頬に落ちてくる柔らかい口付けに応えるようにシャツを握る手に力を入れる。
唇に落ちてこないのがじれったいのか、汰絽は風太を呼んだ。
風太は頬を染めて暑い吐息を零す汰絽の髪を梳く。
汰絽が求めていることには気づいてはいるが、決して与えようとしない。
焦れた汰絽はまたぽろぽろと涙をこぼし始めた。


「い、意地悪しないで…っ」

「なに? …何かしてほしい?」

「…っ、ちっ、ちゅー、してほし…っ」

「良くできました…」

やっと与えられた口付けに、汰絽は体を震わせる。
きゅっとしがみついてくる汰絽が愛おしくて、覆いかぶさるように抱きしめた。


「ん、もっと…」

「もっと? …汰絽、キス好きだよな」

「う、ん…、すきっ…いっぱいして」

「かわいいな、お前…」

服の中に手を這わせ、滑らかな腹部に軽く爪を立てる。
臍をくすぐり、首筋に口付けた。


「ん、んぁっ…っ、ひゃんっ」

「今の可愛い。…首のとこ気持ちいいか?」

「ん…ぁあ…っ」

首筋に口付けを落として、服をたくしあげると、汰絽が顔を真っ赤にする。
恥ずかしげにもじもじとする様子を見て、風太は思わず息を吐いた。
それから直接の愛撫に移る前に、唇を合わせる。


「ん…んぅっ…」

細い腕が風太の首にまわされて、足も腰に絡まる。
絡まってきた足を撫でてから、唇を離した。
それから、腹部から徐々に指先を這わせ、上へ移す。
汰絽が甘えるように腰を押しつけてくるのを感じて、風太は頭を撫でた。


「たろ、体熱くなってる」

「あ、んっ、風太、さんも、あっつい…」

「そりゃ、かわいらしいたろさんに、煽られてるからな」

そう言い、熱い息を漏らせば、汰絽が震える。
小さな体が、快感を受け止め、トロトロに溶けていくようだ。


「…ひんっ、あ、つまんじゃや…ぁンっ」

「ほんと、やっば…。ここ、気持ちい?」

「ん、きもち…っ、い、ひぅっ、あ、あっ、だめっやぁ、…いっちゃうっ」

「もう? 乳首だけで?」

「あっ、ひぁあんっ」

甲高い声をあげて、汰絽は果てた。
甘い吐息が漏れて、風太の耳を刺激する。
風太は、力の抜けてきた汰絽の体を撫でた。


「ん…」

そっと体中にキスを落とし、跡を残す。
汰絽の唇がかすかに震えたのを感じて、風太は顔を上げた。


「どうした…?」

「最後まで、して…ほしい…」

「…きつくないか…?」

「風太さんの、おっきくなってる…」

そっとジーンズ越しに風太の熱くなったものに触れる。
急に触れた指先に、風太は目を見開いた。


「今日は積極的だな…」

「…いつも、積極的な方がいいの…?」

うるうると潤みはじめる。
風太はそっと目元へ舌を這わせた。

汰絽の腰をなで、ズボンを下ろし、下着の中に手を忍ばせる。
湿った感覚に、風太は思わず笑みを零した。
かすかに触れる感覚でさえ気持ちがいいのか、汰絽が荒い息を零す。
風太はその息をもっと激しくさせようと、汰絽の際どい所を弄った。


「いぁっ、ぁ、ぁっ! ふ、うたさ…っ、優しく、してっ、もっと、やんっ」

「気持ちがいいだろ? そこ」

「きもち、けど…っ! あ、ぁ、あぁっ、ひぁっあうっ」

弱く、強く、と強弱をつけて擦ると、汰絽が甘い悲鳴を零した。
濡れた音が響き、汰絽を苛める。
風太の指先が強く会陰を擦り、後孔へと指を這わせた。


「んっ、」

何度も其処に指を這わせていると、汰絽が風太の髪をぐしゃっと握る。
甘い痛みに、風太は顔を上げた。
じれったい、とでも言いたそうな表情をした汰絽と目が合う。
どろどろに快感に染まった汰絽の表情は艶めかしい。
風太は自分の欲望が熱をもったのを感じた。


「…っ、っ…、ひぁんっ」

汰絽が一際大きな喘ぎを零した。
風太の人差し指が、汰絽の体内に埋め込まれていく。
ゆっくりと濡れた感覚と入ってきた指先に、汰絽は足を震わせて腰を浮かせた。

指先がゆっくりと蠢く。
入口を軽く弄るだけだったものが、奥へ深く入り込んできた。


「ぁっ…ひっ、ぁっ、」

あまりの快感に、声も出せずにいると、風太が口付けを送る。
その途中でも、指先は汰絽を責めるのをやめない。
汰絽の体が大きくひくつき、風太は思わず息を漏らした。
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