眩しい光の先へ-6-

忍にそっと頬をなでられる。
冷たい指先がつつ、と下がっていく。
熱く火照った頬には、その指がとても心地よい。


「ずっと、あの出会ったときからずっと惹かれてた。悲しそうな表情も、自分を責める表情も、全部」

「…忍、が?」

「ああ。俺がぶつかったやつをいつも兄ちゃんの店に連れてくと思うなよ」

「あ、そっか…。はは、」

小さく笑うと、忍も笑う。
水の中で立ちあがった忍の髪から、水滴が落ちた。


「…好きだって気付いたのは、最近だけどな」

「俺はさっき気付いた。…忍が泳いでる姿見たら、あふれだして、止まらなくなって」

頬に熱がこもるのを感じる。
忍の頬も赤くなっているのが見えて、少し笑えた。


「忍、好きだよ」

「ああ、お前の罪悪感も全部、俺が受け止める。付き合ってくれるか?」

「お願いします」

頭を下げると、忍の額と触れた。
冷たい水が額に触れて、微笑む。
どちらともなく、唇を触れ合わせ、目を瞑った。


眩しい光の先へ、どうか、導いて。


end

後書
リクエスト内容
 光のその後
 出来れば、新しい相手と恋

光への、リクエスト、ありがとうございました。
色々考えて、光はちょっとやんちゃ…?元気な人と、幸せになってほしいです。
先生ひどい振り方をしたと思ってるので…。
有岬に謝ることはできませんでしたが、あちらも幸せなので、良いかなって思ってたり。
もともとはアンチ王道君に似たようなタイプの子で、
先行きは考えていませんでしたが、
光のお話もかけて良かったです。
綾瀬様、リクエストありがとうございました。
先生と僕を最後までお読みくださり、ありがとうございました。
[prev] [next]


戻る



「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -