「…遊園地?」
「ああ、昨日部活が終わった後円堂が言い出したんだ。で、よかったら一緒に行かないか?」
「だって部活のみんなで行くんだろ?私が行ったら邪魔じゃん。」
「いや、ちゃんと断ってきたんだ。」
「仕事が速い。」
「だから一緒に行かないか?音無もお前が来ること楽しみにしてるんだ、頼む!」

自分の前で両手を合わせて頼み込んだ。上から、悩んでいるのか唸り声が聞こえる。勘違いしないように言っておくが、音無のために頼んでいるわけではない。好きな人とデ、…デートがしたい、から、だ…。あと、音無より俺の方が楽しみにしているんだからな!

「うーん、わかった。行くよ。」
「ほ、ほんとかっ!?」

自分でもわかるほど、少し声が高くなった。頬だって緩んでいく。好きな人との初デ、デート、が遊園地。最高だな。でも、少しばかり邪魔者がいるけどまあよしとしよう。きっかけをつくってくれた円堂には感謝だな。

「あのマネジの子が楽しみにしているなら仕方ない。」
「……………。」

もう一度言う。俺の方が誰よりも楽しみにしている。

110327
番外編を新しくしました。

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