!学パロ


「間食しない事に決めた」

朝、いつも一緒に登校する腐れ縁の友人が言い放った言葉がこれだ。なんだよ、間食しないって。授業中に腹鳴らないようにって休憩時間、よくお菓子食べてるくせに。それ止めたら腹の雄叫びがクラス中に響いて笑い物になるって事ぐらいわかってるのかね。それよりおはよう!はないのか、友よ。

「間食しなければ太らない」
「そうかな?間食止めるより運動した方がいいと思うが」
「運動は続かないからしないの」
「間食止める方が続かないだろ」

そんなんじゃ腹たるむぞ。って言ってやりたかったけど、言ったら話が長くなりそうな気がしたため言葉を飲み込んだ。

「はあ、どうしたんだよ急に」
「実はね、隣のクラスの涼野風介くんっていう子が気になってね」
「ダイエットをしようと」
「そういうこと!」

女子って恋愛の事になると必死だな。化粧してみたり、ダイエットしてみたり。…たまに可愛くなろうとした結果が無自覚ぶりっこっていうのもいるけど。

「あっ!」
「何だよ、煩いな」
「前、前!」
「あ?」
「涼野風介くん!」
「赤?水色っぽいの?」
「水色っぽいの!」

腕に飛びつき興奮する友人。顔赤いんだけど。もう春は過ぎたってのにまだ終わってないのか君は。そして手に力を込めるな。腕がもげそう。しかし、その涼野風介という人の髪は個性的だな。まあ、隣のチューリップの球根のような人の髪も負けてないが。

「………」
「!」

視線に気づいた涼野風介が振り返ってきた。目が合ったと思えば、柔らかく微笑んできた。心臓が力強く脈を打ったけど、びっくりしただけ、だよ、ね…。



(どうしたの、ボーっとして)
(何も…)
(まさか、涼野風介くんに惚れたとか…!)
(!ちっ、違うしっ!)





100615
久しぶりの更新!
更新お休みしててごめんなさい!><

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