携帯を片手で握りしめ、私の前で深々と頭を下げる彼、疾風ポニテ王子こと風丸一郎太。なぜ私の前にいるんだ。だってあの風丸一郎太だよ?優しくて爽やかで元陸上部のあの風丸一郎太だよ!?優しい性格だから女子にモッテモテのあの風丸一郎太なんだよ!!?うわーもう、これなんていうドッキリですか。

「あー…風丸、…くん…」
「ん?」
「どうした、の…?」
「君のメアドを教えてもらおうと思ってさ」

今幻聴聞こえた。思わず2度見してしまうほどびっくりな幻聴を。あ、すみません嘘です。幻聴じゃなかったです。だって、君の携帯出してくれるかな?今から赤外線で送るから。とかなんとか言いながらポチポチと携帯のボタンを押す音がするんだもん。でも断ったら失礼だよね。てか、ファンの子に何かされるよこれ。

「ありがとう」
「…こちらこそ…」
「今日帰ったら早速メールするよ」
「うん…それよりさっきの風丸、…くん、はなんか告白みたいな感じだったね」
「え、」

そのつもりだったんだけど

(気づかなかった?)


100129

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