「もう一度言う、貴様は誰だ。」「え、あっ、みょうじ、なまえ…で、す。あの、君は…?」「……………涼野風介。」あの後、吃驚しすぎてしばらく固まっていたわたしにイライラしたのか、また同じ質問をしてきた。こんな事でイライラするなんて、短気だなあ。てか、風介くん(と今は勝手に呼ばせてもらう。)は中学生なのかな?失礼だけど背がちょっと小さいあ、睨まれた。「え、ええっと…今中学生…?」「ああ。」「…風介くんって呼んでもいい?」「好きにしろ。」「あ、はい…」なにこの子。物凄く冷たいんだけど。クールを通り越して本当に冷たい。でもまあ初対面だし、仕方ないか。そのうちデレがくるよね。風介くんはツンデレじゃなさそうだから、クーデレか。…って!「風介くん風介くん、君の家はどこにあるの?」「…富士の樹海の奥にある。」「(……よく樹海から出れたな。いや、その前に樹海の奥に家って…!)じ、じゃあ、両親は…」「本当の両親は知らない。けれど今は義理の父さんがいる。私は本当の父さんのように思っているが。」「(話がおっ、重い…っ!)こ、ここ、わたしの家、というか部屋にはどうやって?」「知らない。気付いたらここにいたからな。」「ちょっ、超能力者!?」「?」「あ、いや、なんでもないよ、うん。」風介くんに超能力者疑惑が…!「…………眠い。」「じゃあ布団敷くね。あ、あと明日わたしバイト休みだから風介くんが知ってそうな所、案内してよ。車運転して行くからさ。で、帰りに風介くんを途中まで送るよ。(樹海には入りたくない。)」「……………」「どうしたの?」「……………よく喋るな。」


100803

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