「兎に角!俺はこんなやつ運んだ覚えはねえ!」
「ちょっ、あたしの言葉を兎に角で終わらせるな!この誘拐犯が!」
「てめぇもう黙れ!話が進まねえよ!」
「あ、あたし…話してないと、生きれないの…!」
「なんと可哀想に…!」
「昼ドラっぽくすんな!ガゼルも本気にすんじゃねえ!」

ったく、なんなんだよこの天然ボケコンビは…!このままじゃ、このままじゃ俺が誘拐犯に…!あっ、

「おいアンタ、自分の家どこか分かるか?」
「チューリップさんが連れてきたくせに分かんないの?」
「貴様の記憶力も衰えたものだな、バーン」
「アンタらの天然スキルは俺を貶すたびにレベルが上がるな」
「なんか褒められちゃったよ!」
「だがあまり嬉しくないな」
「そうだよねー」
「俺、精神保てるだろうか」

「で、話なんだっけ?」
「なぜ髪がチューリップなのか」
「それだ!」
「ちげーよっ!勝手に話題を捏造してんじゃねえよっ!!!」
「じゃあなんだっけ?」
「家はどこにあるかって話!」
「貴様が知っているのになぜ聞く」
「なんかデジャヴ…」
「家どこか分かるよ!自分の家だもん!」
「なら今から行けばいい」
「よっしゃあ!俺の疑い晴らすぜ!………って!」

元から誘拐なんてしてねえしっ!!!!!



天然ボケコンビ誕生。


(どうやって行くの?)
(ワープする)
(う、宇宙人…!)
(強化人間だっつーの)

100615
100710 修正

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テーマ「人外ファンタジー」
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