「うおーいてぇ…」
見ず知らずの女に突然平手打ちをされた。現在俺の頬には、真っ赤な手形がくっきりと残っている。手形に合わせてヒリヒリとそこから痛みが伝わってきた。正直、痛すぎて痒い。
「……ごめんね、急に叩いて…」
しゅん。そんな可愛い効果音が聞こえた(気がする)。でも、それじゃあ結局は俺が悪いってことにならないか?
「痛かったんだよね?あ、ここ夢か」
「いや、かなり痛かったから夢じゃねぇ」
「…はあ!?じゃあここどこ!?」
「あ、…っと、ここは…」
取り敢えず俺は全部話した。どこまで説明すればいいかわかんなかったから、全部。俺が宇宙人(ほんとは強化人間だが)とかサッカーで学校を破壊してるとかいろいろ。
「……………」
「恐いか?」
「……………」
完全に黙った。そりゃあ宇宙人(ほんとは強化人間だが)って言われたら誰だって驚くよな。
「………ふふ、」
「?」
「あはは!凄い!凄いよ!宇宙人?わー!ついにあたしも宇宙人と交信出来ちゃったんだ!!」
「……………」
な ん だ こ い つ 。
言葉が見当たらない。
(宇宙人はいたんだなー)
(……………)
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