「……………」

これは夢だ。俺のベッドで見知らぬ女が寝てるなんて、夢に決まってる。俺はまだ夢の中にいて、目が覚めてないんだ。絶対そうだ。頼む、俺を現実世界へ戻してくれ。意外と寝顔が可愛くて心臓に悪い。

「…ん、……朝…?」

起きて早々、女は辺りを見わたした。こいつのいた部屋と造りが違うからな。というよりこれは夢だから違くて当たり前か。

「………誰」
「こっちが聞きてぇよ。つーかいくら夢だからって人のベッドの中で寝るな」
「え?これ夢なの?」
「アンタ見たこともねぇし夢だろ」
「あ、ああそっか」

あはははは、なんて呑気に笑っていやがる。夢じゃなかったら確実に不法侵入だろこれ。

「じゃあ寝るわ。現実に戻るために」
「おい、俺のベッドだって言っただろ」
「…………は?」
「は?じゃねーし」
「じゃじゃじゃじゃああたしまさか…」
「そのまさかだな」

その前に人の話し聞いてろよ。という言葉は飲み込んでおいた。俺偉い。

「………く…よ、!」
「あ?」
「っ!早く言ってよ、バカッ!!」
「がはっ!!?」



平手打ちされました。


(い、いてぇ…俺なんも悪くねぇのに……てか、夢じゃなかっ、た…)
((絶対寝顔見られたよ…っ!))

091226
100402 修正

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