よく晴れた夏の空。(みやばき)

ふと君を見たら、君も同じタイミングでこっちに振り向いて。
視線があって、思わず一緒に照れ笑い。
「どうしたの、椿」
「みやちゃんこそ、どうしたの」
「俺は別に、何も」
「あはは、俺も」
他愛もない会話だけど嬉しかった。
穏やかな空気が暖かかった。
こんな表情見せてくれるようになったのはいつからだったか。
きっとそんな昔じゃないのに、ずいぶん昔から知っているような、そんな感覚。
一緒にいて落ち着く、そんな感じ。
「ねぇみやちゃん?」
「ん、何?」
「……ううん、なんでもない」
そう言って笑う君。
今日の空は君によく似合う。


――――よく晴れた夏の空。


[mokuji]



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