キスの日。(ジノタツ)※微エロ?


ねぇタッツミー。
耳元で掠れた囁きが聞こえて、同時に耳に触れる唇を感じた。
無視して寝返りをうって背を向けると、隣のあいつは体を起こして。
「少しはかまってくれたっていいじゃない」
「……えー、」
なんで、と返せば押し黙る。
それからまた隣にもぐる気配がして、背中に寄せられる唇。
長い睫毛がくすぐったい。
「ねぇタッツミー」
「なんだよ」
「……」
ほらまた、黙る。
沈黙のあと、もう一度背に柔らかさを感じて。
あーもう、わかったってば。
わかってるから、言いたいことは。
ぐるりと寝返りをうって、真正面から顔を見て。
「ジーノ、」
唇に、深い深いキス。
触れあう肌が熱を帯びて。
「っ、ねぇタッツミー」
喉に噛みつくようなキスをされて、やめろとあげた手首にもキス。
あーなんだ、……まあ、たまにはいいか、なんて余裕ぶってみたりなんかして。
抱きしめられて、名前を呼んで、その耳に唇を寄せれば、あとは、もう―――――。


END

耳へのキス:誘惑
背中へのキス:確認
唇へのキス:愛情
喉へのキス:欲求
手首へのキス:欲望

これ表でいいのかな……

[mokuji]



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テーマ「人外ファンタジー」
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