風邪ひきわんこver.α(サクセラ)

※会話のみです


〜♪
「もしもし?」
『あ、堺さん?』
「世良?どうした?」
『へへっ、ちょっと風邪ひいちゃって……』
「普段から健康管理をちゃんとしないからだ」
『あう……』
「で?」
『看病に来てくれないかなぁ、なんて』
「ふざけんな、今から用事あるんだよ」
『……はぁい』
「布団被ってちゃんと寝てろよ」
『……はぁい』
「なんか食えよ、栄養あるもの」
『……はぁい』
「汗かいたら着替えろよ、冷えたら酷くなるから」
『……はぁい』
「……ったく。じゃあ俺今から出掛けるから。安静にしてろよ」
『わかったッス。……堺さん?』
「ん?」
『いってらっしゃい』
「……んなこと言う暇あったら寝てろ」
プツッ




トントントントントン
「ん……あれ?変な音がする……包丁みたいな……包丁?」
「あ、起きたか」
「……………………堺さん!?」
ガバッ
「頭いたっ!!」
「馬鹿、そんな急に起きるから」
「だって堺さん……本物?」
「本物も偽物もあるか。ほら、寝てろ。ご飯できたら持ってきてやるから」
「……え?」
「お前が来いって言ったんだろうが」
「……堺さん!」
「ん?うわ、そんな顔輝かせてこっち見んな!」
「俺、堺さんが料理してるとこ見たいッス!」
「阿呆か。寝てろ」
「ちぇ」



「うわー、めっちゃ良い匂いする!」
「雑炊なら食べれそうかと思って」
「堺さんが作ったものならなんでも食べれるッス!」
「……そんだけ元気なら来なくても平気だったかもな」
「えっ、やっ、違っ……熱っ!」
「気を付けて食えよ。で、何が違うんだ?」
「これうまいッス!…あ、じゃなくてその、……」
「はっきりしろよ」
「……堺さんが来てくれたから、元気出たんス」
「……」
「……堺さん?……あ、あの、変なこと言ってすいません!」
「……全くだ」
「……堺さん、照れてる?」
「誰が照れるか!阿呆か!」
「ギャー、堺さんが怒った!」
「良いから食え!ほら!」
「ギャー熱い!熱いから!」



END



そういえば堺さん、用事は?
……別の日にしてもらった。
え、え、なんでッスか?
……絶対教えない。
えー、けちー!



.

[mokuji]



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