07.同志集い

石田さんとの同盟の話は意外と早く済んだのか、石田さんがこの部屋に来たのだった。


「刑部、話は終わったが新たに客だ」


どうやら、まだ終わってはないらしい。
兄貴がいないのが何よりの証拠だろう。


「こんにちは〜。遅れてすみません!鶴姫ただいま参りました☆」

「いや、お早い到着…ありがたい」


すると、石田さんの長身に隠れて見えてはいなかったけど、後ろから出てきたよく見た顔。


「鶴姫ちゃん!!」

「あーーー、千祥さん!!」


共にサヤカ姉様のおっかけをしている、河野の鶴姫ちゃん。
先見の力を持つ隠れ巫女だ。


「二人は知り合いであったか」

「刑部私は戻るぞ」

「あい、わかった」


わざわざ石田さんがこの部屋まで連れてきたらしい。
だけど、すごい早足で帰っていってしまった。


「それにしても、千祥さんはどうしてここに?」

「四国がいろいろとあってね、話をいろいろと聞きにきたんだけど。
 結果的には西軍と同盟を結びにってとこかな」

「西軍…もしや、私が今日呼ばれたというのは」

「そうよ、先見の力を持つ可憐なぬしに力を借りたい。
 ぬしの可憐さは西国一、いや、天下一よ」


ついに西軍は鶴姫ちゃんまでも、この中に入れようとしてたのか。
しかも、さっき私に散々言った大谷さんが褒め言葉を並べてる。
このことから、次の戦がどれほどまでに大規模になるのか思い知らせれる。


「もう大谷さん、お上手なんだから!」


バシバシと音がはっきり聞こえるほど大谷さんは叩かれてるんだけど、笑顔を崩さない。
しかも、そのまま話を続けようとする。
正直すごいと思う。


「三成は平和な世を望んでいる。そのためにぬしの力が必要となる…どうか、力を貸してくれんか?」

「そうなんですか…事情はわかりましたし。長曾我部も一緒ってことですよね」


そう言って鶴姫ちゃんはこちらをちらりと見る。
少し考えるように黙り、すぐに笑顔を見せた。


「私でよければよろこんで!」


こうして、新たに手を結ぶこととなった鶴姫ちゃん。
私としては彼女と一緒にいるのは心強いけれど、戦に出るとなれば別だった。



###
関ヶ原にむかってきたようなきてないような感じですね\(^^)/




[ 8/12 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]



×
「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -