なんとか先生に手紙を出してみたんだけれど、先生に諸連絡だと呼ばれ返事が書かれた手紙をもらった。

『Don't forget.
I love you more than anyone in the whole world.』
(忘れるな。
 俺は世界で一番アンタを愛している。)

というか、恥ずかしさとかばれちゃ駄目だから・・・そんな理由で名前書いてなかったのに先生はわかったんだ。
手紙を貰えたのは凄く嬉しかったんだけれど。
それとはまた別で凄く嬉しかった。



**********



「それで、今日はちゃんと文化祭でうちのクラスが何するか決めます。
 何か案ある人いますかー?
 ・・・いなかったらいなかったで伊達先生に勝手に決められそうなんだけど」

始業式の日の初めてのLHを思い出してみんな苦笑する。
よし、これだったら案はちゃんと出そうだ。

「副委員長、黒板に書いといてくれる?」
「わかったよ」

委員長として司会進行しなきゃいけないので、副委員長に板書を頼む。
ああ、やっぱり私同様副委員長の彼も不動であったためやりやすい。



「はい、俺喫茶店やりたい!お菓子食べたい!」

やっぱり文化祭となるとテンションが上がってくるのだと微笑ましく思いながら、司会をすすめる。

「どういう傾向?」
「え、傾向・・・?」
「ほら、中華とか、メイドとか、ウエディングとかさ」
「うーん・・・じゃあメイド!」

定番だけど女子が嫌がるの来たなーとか思っていると先生が横から口を挟んだ。


「わかってるとは思うが男子。
 お前らもメイドしなきゃなんねえぜ?
 男女もねえからな you see?」
『う、うわあ・・・ないわ』

先生の一言で全員がひいてしまっていた。
まあ確かにね、私もそこらへん言ってなかったから申し訳なく思うけどさ。

「そんだけメイドやらの従者にこだわるなら従者喫茶にすりゃいいんじゃねえの?
 そしたら男子も女子もそれぞれの性別の服着りゃいいんだろ」

ため息混じりにその案を言った副委員長のおかげでみんなが目を輝かせた。

「みんながやりたそうなんだけど・・・それでいいかな?」
『いいともー!』

「うおっ!」

みんなのいいとものノリで副委員長と同時に驚いて、顔を見合わせて笑う。
それにしても本当できた子なことで羨ましい。

あとは問題はひとつ。
この学校、生徒が中心とは言え、生徒と教師が一丸となって文化祭を作り上げるんだけど。

「目指すは売上一位ってとこか。
 ちなみに女子、先生も接客か厨房で料理かしなきゃならないけど・・・はめ外さないこと、わかった?」
『っ・・・!?』

女子が一斉になって目を泳がせた。
先生の方は苦笑一つでもこぼしてるかなとか思っていたけれど、意味もわからずに結構ノリノリだというか、楽しみにしてる。
・・・嫉妬なんて言葉わからないんだろうね、先生には。

結果私のほうが苦笑してしまった。




  


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