掴んだシーツの感覚さえなくて。


「元親のが欲しっ・・・元親が欲しいっ」

子供のように縋る自分がいた。
元親がくれる快楽を欲しているのか、元親の全てを欲しているのか・・・考えられなかった。


「よく言えました、っと。
 俺だって我慢したんだからよ、後で文句は聞かねえぞ」

両足を抱え上げられ、元親によって雄が奥へ奥へと押し込まれていった。
雄を全て飲み込んでしまえば少し掠れた笑い声が聴こえる。


「こんだけ気持ちよさそうな顔されりゃ文句なんてねえな」
「あん、ああぁ・・言わないって」
「わかってるわかってる、本気にしたって可愛いだけだぞ」
「っ、ふぁあっ」


最奥に突かれる度に快楽に身体が喜び震える。
意味のもたない声が吐き出される。

元親のぬくもりに、元親の声に、元親の息。

ずっと感じたい。
ずっと一緒にいたい。

叶わいことだとわかっているのに、こうして身体を交じ合わせているときは忘れられる気がする。


「も、だめっ」
「奥に出していいよなっ」
「全部出して・・・」

元親の余裕がなくなってきた声に自然と笑みがこぼれながらも、二人で同時に達して中に二回目の元親の精液が吐き出された。


「元親、ありがとう」
「何礼なんて言ってんだよ」
「・・・ううん、なんとなく」

胸の内の思いを言ってみたかった。

だけど、汗ばんだ身体をぎゅと抱きしめれて元親と目が合うだけで幸せで。
もう1日切った私の人生はなんとか乗り切れられそうだった。





  


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