「悪い名前、仕事だってのに寝かしてやれねえかも」
「そんなこと気にしてたの?」
「だって今の社会はなかなか厳しいんだろ」


まさか元親が明日以降の未来を気にするとは思わなかった。
初めて会った日に私を食べると言っておいて・・・。

それでも私だって自分の命について不思議と気にしていなかった。


「元親、大丈夫だよ」

自然の元親の腕を握る私自身がいた。
そんな私を見て、元親が歯を見せて笑う。


「もう拒むんじゃねえぞ」
「うん」


耳に顔を近づけられると次の瞬間甘噛みされた。
詰まる声を上げながら自分の力が抜けるのを感じると、それだけで満足そうな元親の声が聴こえた。


「そのまま力抜いとけよ。
 ・・・何して欲しい?」

笑っていながらもじっと見つめてくる元親。
目を逸らすこともできず、かと言って答えられることもできず沈黙が流れる。


「黙ってるのは遠慮か?それとも、俺が嫌か?」
「嫌じゃないっ!・・・嫌じゃないの、だけど・・・」
「だけど?」
「うっ・・・あのね、やっぱり恥ずかしい」


嘘ではない気持ちを言えば、元親も納得する様子を見せた。
すると、少し何か考え出したかと思えば元親の指が胸に触れた。


「じゃあ今から胸をどうして欲しいか言ってみな」
「へ、あ・・・」
「触られてえんだったら触って欲しいってな」

元親が妥協しているのだっていうことはわかってるんだけど。
それでも抵抗はあって・・・。
私が一人で答えにもがく間、胸に唇を押し当てて息が当たるたびに体を震わす私の反応を楽しむ。


「ほらほら、体は素直になってんだからよ」
「んっ、ぅ、お願い・・・・・・触って」
「いい子だ、ちゃんと触ってやる」

よしよしと私の頭を撫でると言った通りに胸を揉み始める。

「触るだけでいいのか?」
「ふぅっ、ん、あ、やっ、舐、めて・・・」

無意識のままに元親の手を掴んで止めていた。
刺激が足りなかったというか、もっともっとと思ってしまったというか。


「どうだ、気持ちいいか?」
「元親っ、ああ、そこっ」

突起を舐められて噛まれればぞくぞくする。
たまらなくなって胸を元親の顔に押し付けて感じる元親の息に更に感じる身体。

「はんっ、あぁっ」
「んな顔見せやがって・・・」
「もとち、かっ、まって」
「気持ちよさそうにしといて説得力がねえよ」
「ちがっ、ちがうの」



身体に元親を感じる度寂しくなって、不思議そうに元親が私を見上げた瞬間に唇を奪う。
夢中になって唇に吸い付いていた。
離したくないのと、離して欲しくないのと。
途中で息が苦しくなってすぐに吸っては唇を押し当てた。


「名前・・・」
「我儘でごめん」
「反抗するなら最後まで反抗しろっての馬鹿野郎」


体制を整え直すと元親の雄がすでに濡れた秘部を擦った。
すると腰が自然と揺れ動く。

もどかしいのに止めれない。
一瞬でも止まればもっともどかしく感じる気がして。
元親が中に入る、ただそれだけを待ち遠しく思う身体が疼く。


「元親っ、元親」
「苦しそうな声も色っぽいぜ」
「ばかっ・・・もっと、もっと気持ちよくなりたい・・」

身体の我慢の限界を感じた気がした。





  


×
「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -