好きだから

俺の彼女は可愛い。
もう可愛いだけじゃねえし、性格だっていいし、おしとやかだわ、男心自然にくすぐるわ・・・何もかも揃ってるように思える。




そりゃ自慢な彼女だ。




だがその分心配は増える訳で。
大丈夫だとか周りに言われはするが名前が他の男といると気になって仕方ねえ。


別に信頼してねえ訳じゃねえ。
むしろ信頼しすぎてもし裏切られたりでもしたら俺死んじまうんじゃないかとも思う。
いや、確実に死ねる。


実際ベタ惚れだしな。




まあ俺の信頼なんてほんとに自分で言ってみるのも何だが凄いもんだと思うぞ。
今までがいい加減だった分惚れた女にはこうなるのかって身に染みたもんだし。
名前も名前で俺の事想ってくれてるっていうことがわかるってのも幸せなもんだってわかったしな。








なのにだ。
俺の友人の中で一番近づけさせたくなくて今まで紹介も何もしてなかった政宗と名前が笑い合ってるのを見つけた。


何でだっ!?
あいつらはお互い知らないはずだし。
しかも何か仲良さげだし・・・。


名前が俺に隠れて浮気・・・なんてないとはわかってる。
ないとわかってるのは確定してるけど。


なんであんなに笑ってんだよ。
どことなく楽しそうだし。
俺がいねえっていうのに、俺じゃねえ男と喋ってるっていうのに。







気付いた時には体が勝手に動いていた。


「元親っ・・・!?」


いきなり名前の腕を掴み、何故か走り出していた。
走って、走って・・・止まったのは俺自身の状況を把握してからだった。


「元親?」
「わ、悪いっ・・・俺政宗といるところ見えて、そんで」
「どしたの?」


どうしたかと聞かれれば、これはいわゆるヤキモチというやつかもしれない。


「・・・・・・・・・」
「おーい、もとちかー!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・ヤキモチ焼いてたんだな、俺」
「もう、元親ってー、って、え?」


俺の言葉を聞くなり、意外だというようなのとおかしいというような表情が入り混じった名前が見えた。
意外と思われても仕方はねえか。



「名前以外の女なんかに興味はねえからなあ・・・納得はしてるぜ?」
「ばかっ」


突然目を逸らした名前に一瞬疑問を感じたとたん唇が塞がれていた。
勿論名前の唇で。


「こっちの気持ちも知らないで」
「・・・名前、ったくどれだけ可愛けりゃ気が済むんだよ」




名前が珍しく自分からキスなんかしたのはまあ結局は俺もヤキモチ焼かせてるってことなんだろう。
お互い様だとは思わねえのは惚れた弱みか。


「ほんと心配で仕方ねえ」


俺の言葉を冗談だと思ったのかくすりと微笑んだ名前にまた心配事が増えていったのは言うまでもねえ。
だからといって他の奴らに渡す気なんぞ一切ねえけどな。








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元親さん、結局は仲良しだよっっコンチクショウになってますでしょうか。
需要を心配されておりましたが私には全力で需要ありますよ笑
篝様リクエストありがとうございました!
気に入りませんでしたら変えろの一言で書き直しますね〜








  


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