おめでとう、政宗様!(戦国)

「政宗様!結果が出ました!政宗様が一位ですよ!!」


日ノ本で行われた人気投票、見事うちの殿が一位の座を勝ち取った。
大変喜ばしい結果のはずが殿はあまり喜んではいない。
ぶっちゃけ、私が喜んでいるだけだ。



「殿、喜ばしい結果ではありませんか?」
「俺にとってはな・・・アンタは俺が一位とって嬉しいのか?」
「え、私ですか?勿論ですよ、片倉様も今宴の準備を行われるほどのことでございますよ?」
「Ha! 毎晩を共に過ごしているっつう男が他の奴に好意を寄せられてるっていうのに随分と俺を信頼してんだな、名前?」
「え、え?・・・っていうか、夜伽のことは関係ないじゃないですか!!
 何を昼間から話題として出しておられますか!?」
「Ah〜? とりあえず、俺の信頼は否定しねぇんだな、やっと落ちたか?」
「別に夜伽が義務化されていることにもう口出しはしませんし、政宗様は主ですから信頼しない訳がございません。
 政宗様もわかっておられてるはずです」
「・・・ったく、素直じゃねぇなー」


何がですか、そうやって突っ込もうとする意志もあっという間になくなるように政宗様の唇が私の唇を塞いだ。
そして、瞬時に顔は熱くなった。

「っ!?」
「ほんと飽きねぇぜ、honey?
 ほら、どうなんだ、言わねぇと今からどうなるかわかってんだろうな?」
「っ、貴方という方は昼間から・・・」
「で、どうなんだ?」
「・・・・・・ほんと、理不尽です。 
 別に殿が他の女性の方の元へ行ってしまうのは元からではございませんか、いつもどうせ私が待ってる方なのですから」
「名前・・・・・・・・・It's so cute!」


いじけながらも理由を言ってみると政宗様は意味のわからない南蛮語を叫び、私を思い切り抱きしめた。

「いきなり何をするのですかっ!まだ政も終わってはいないではないですか!!」
「honeyが可愛すぎるのが罪だ、俺は悪くねぇ」
「だから意味のわからないことばっかり言ってないで・・・、早く離してください!!」
「Unreasonableness・・・」
「だから意味がわかりませんって、日本語でお願いしますー・・・っていうか、早く離しやがれ、このっ!」

力が政宗様に適う訳もなく私が唯一できる抵抗は頭だけ腕から出して政宗様の喉仏に軽く噛み付くというぐらいだった。
無礼は無礼だが、それしか方法はあるまい。

それのおかげか、私の身体にかかっていた力は抜けたー・・・



と、思いきや、政宗様は私の帯を緩めた。

何、この展開!?

「アンタが可愛いことするのが悪ぃんだぜ?」

政宗様がニタァ、と意地の悪そうに笑い、私の頬を舐めた。
やばい、この展開は大変よろしくない!


私はただただ片倉様の料理が無事食べることができるのを祈っていただけだった。







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政宗様、1位おめでとうございます!
政宗様なら取るんじゃないかとは思っていましたよー
結果を裏切らないのが奥州筆頭クオリティですね笑










    


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