第七話

家に帰って私は準備をした。

タオル、ティッシュ、ウェットタオル、デオトラントウォーター、日焼け止め等を始とする必要最低限なものと、保冷剤、大きめのタオル等を始とする正直いるか・・・?、と思うものまで鞄に詰めた。


元親さんに迷惑が掛からないように!!
・・・そんな意志で荷物を入れ始めたけど、いつの間にか鞄はパンパンに膨れ上がり、これはちょっと迷惑だなって思うところまで達した。
自分で苦笑してしまった私はもう一度荷物を取り出して絶対に必要ないなと確信できるものはしまった。


荷造りも終わり、どんな服着て行こうかなーと悩んでいたところでふと頭の隅っこである衣服が過った。
・・・・・・・・・浴衣。

私はいつも祭りじゃ浴衣を着ている。
どんなに小さな町内会の祭りでも祭りなら浴衣を着てきた。
だから、まあ、正直なところ着たかった。

でも、今回はさすがに着替えられる所もないし、荷物も多くなってしまうので断念した。
ちょっと残念だ。
来年あるんだと開き直り、私は再び服選びに没頭する。


冒険しようとか思ってる訳ではないけど今回は正直普段の服を着ようとは思えない。
連れて行ってもらうんだからはしたない格好もできないし、何より・・・
元親さんが何を着てもどうせ格好いい分周りの目が怖いからどうせだったらいい服を着て行こうと思う。

ああ、よく考えたら元親さん格好いい人の部類に入るんだ、しかもかなりレベルが高い方の。
お隣さんでしかないけど、私のお隣はいつの間にかそんなすごい人になってたんだね。
向こうにいた時はおばちゃんだった分そんなこと考えたこと無かったけど、私今から奇跡的な経験できるんだね。



結局私は一応可愛いに入る部類の服を出した。
自分の容姿に今更何かを言う気はない。
それでも、ちょっとへこんだ。





  


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