絶対予告(現代/年上幼馴染)

どうやらお隣に住むちかちゃんこと長曾我部元親くんは受験生なようで。

「えっと、これ全て持って行けと?」
「だって、名前もう使わないでしょ」
「まあそうだけども」



私は大学一回生。
ちかちゃんは高校3年生。

親同士でよく話しているのを見るが、その時に私が去年受験で使っていた参考書が余っているならもらいたいと言われたらしい。
それで大量の参考書やら赤本やらを持って行けと言われたんだけど…。

その量も半端ではない。
そりゃね、受験したの一校だけじゃないからね、その分量も多くなるさ。



まあぐちぐち言っても私がちかちゃんの部屋まで持っていくのは絶対であり、大人しくお隣を訪ねちかちゃんの部屋の前まで着いたのだけれど。



「…あー、ちかちゃん…?」
「え、あ、名字さんっ!?」


軽くノックして声かけて思い出したんだけどそういやこの子最近私のこと苗字で呼ぶようになったし、なんとなく敬語使うようになったんだよね。


「参考しょうとか持ってきたんだけど」
「どうもっす」
「う、うん…どう、受験の方は?
「うー…だいたいやってることはわかるけど見落としているところがあるんじゃないかって常にヒヤヒヤしたりしてるっす」



なんとか場の雰囲気を和ませようとするもこんな調子で年の差をみせられている気がしてどうも言葉が詰まる。
年の差なんてたった1歳なのに…。


「ごめん、やっぱひとつだけ聞いていい?」
「なんすか」
「すごく大人気ないことでもいい?」
「別に気にしないっす」
「……ちかちゃん、どうしていきなり敬語になっちゃったの?」
「っ!」

やっぱり自分で言った通り大人気ない上に恥ずかしかった。
ちかちゃんもちかちゃんの方で聞かれるとは思ってなかったのだろう、目を少し大きく開いた。


「そ、そりゃ年下だし」
「それだけ…?」

年下だと言われてもまあ仕方がないのだけれど。
目が少し泳いでる。

「大人の男には負けられないから」
「は?」
「今だけ敬語じゃなくていいっすか」
「え、うん」


ちかちゃんの言っていることをよく理解していないままに話が流れていく。
大人の男?何それ?なんて考えていると手を取られた。


「え、ちかちゃん?」
「……名前、俺は確かに今も昔もお前さんより年下だ。
 でも、ずっとお前さんのこと想ってるのはそこらの野郎にゃ負けねえ。
 だからお願いだから俺が大学行くまで男なんぞ作らず待っててくれねえか?」
「え、え?」


なんだか告白のようなセリフなんだけど。
それでも自分では確信できなくてちかちゃんの目を見て数秒後キスされた。


「ちゃんとした言葉は合格報告と一緒に言うっす」


いたずらっぽい笑みに魅せられ、これはこれから先大変だと予感した。





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受験シーズンって高2の夏からだそうですね…受験生の方がんばってください!
夏だから書いてみた感じののりになってますね←
とりあえずこのあと元親がヒロインと同じ大学に入るんでしょうね(^ω^≡^ω^)




  


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