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ただ抽挿を繰り返すだけでなく、燐の反応を見ていいところを攻めていく。だんだんと頭を持ち上げ始めた燐のモノがふるふると苦しそうに震えているが、まだ決定的な快楽が得られないのか欲を吐きだせないでいる。
壁に手をつくようにと促すが、だんだんと腰が下がってきてしまっている燐の耳には届いていないようで。はくはくと顔を朱に染めて必死に呼吸を繰り返す姿に雪男はゴクリと生唾を飲む。
しょうがない自分が支えるかと雪男が燐の細い腰を掴むと、目の端にゆらゆらと動く尻尾を捉えた。まるで燐の気持ちを代弁しているかのように、毛がぞわぞわとざわついている。雪男は腰を止めた。

「あ、…んぅ……な、んで…ッ」
「折角だからこれも一緒に、ね」
「んぁああッ!それ、ぁっ…や、らぁ…ッ、ああ、ぁああッ!」

雪男は燐の尻尾を自分のモノと燐のモノの間に通し、腰の動きとばらばらに動かした。途端、燐は泣きそうなほどの快楽に襲われる。尻尾の毛に先走りが絡まり、ぬちぬちと粘着質な音が燐の下半身から溢れ出した。

「や、ぁあ、あ、ひっ、う…あぁあッ!!」
「風呂場だと…、っ、兄さんの声が響くね」
「こ、これ…ふぅッ…へん、だからぁ…っ!」
「へぇ…どんな風に変なの?」
「い、える…かっ…!はぁッ…!」
「困ったなぁ…」

限界が近いのだろう、自分のいいところに擦れるよう腰を動かし始めた燐を見て雪男の中に悪戯心が現れる。尻尾を握っていた手を離して燐の竿を親指と人差し指でぎゅっと抑え込んだ。

「ひッ…!!ぁあ、あっ、や、なん…でぇッ…!」
「言ってくれなきゃイかせてあげない」
「!!ぁ…や、だ…!」
「それかお祝いの言葉でもいいよ。兄さんまだ言ってくれてないし」
「あ、あぁ…ん、やッ、それ…は…だっ、めぇ!」
「じゃあずっとこのままだよ」

わざと腰をじれったく動かしてやれば、限界にきて敏感になっている燐の内腿が痙攣しているかのように震える。とめどなく先走りが溢れ出てくる亀頭の割れ目を指の腹や爪でぐりぐりと急かすように弄ってやれば、燐はかぶりを振って喘いだ。吐き出せないのが相当苦しいのだろう、はぁはぁと繰り返される息遣いの合間に鼻をすする音が聞こえる。それでも容赦なく尻尾を燐のモノにゆっくりと擦りつけてみたり、かと思えば勢いよく引っ張ってみたりと仕掛けていれば燐の様子が変わった。

「はっ、ぁあッ!…ん、いう…いう、からぁ…!」
「何を言うの?」
「んぅ、ひっく…どう、へんなのか…っふ、ぅ……いう、からぁ…」
「うん、じゃあ言って?」
「うぅ……」
「早く言わないとつらいのは兄さんだからね?」
「…ぁあッ!しっぽが、ぁっ、…ぅ、こすれて………」
「こすれて…それから?」

鈴口をわざとくちくちと音を立てて攻め立てる。

「ひっ、ぅっ…ゆき、の…はぁ、んッ、…ぁ、あつい、のが…こすれて…ふ、ぅッ…ん、ぞくぞく、する…うぅ…」

ずるり、と壁についていた燐の手が滑り落ちそうになるのを支えて、雪男は燐のうなじにキスを落とした。

「うん、合格」
「ひゃ、ぁッ、あああ―――ぁ、ぁあ――ッッ!!」
「っく…、はぁ…ッ」

指の戒めを解いて思い切り燐のよがるポイントを擦りあげてやれば、燐はすぐに達してしまった。びゅくびゅくと吐き出された燐と雪男の精液が風呂の湯に落ちていく。
掃除するのが大変そうだな、と真っ白になりかけていた頭の隅で考えて苦笑していると、燐がくたりと雪男にもたれ掛ってきた。

「兄さん大丈夫!?」
「うぅ…ゆき、お……」
「もしかして、逆上せた…!?」
「…じゃ、なくて……」

雪男は何故か口ごもる燐の口元に耳を近づけた。

「…うっ…うしろ、が………その………」
「え?なに?よく聞こえないんだけど…」
「〜〜ッ!!尻尾なんかで擦るから後ろまでむずむずしてきたんだよ!!責任とれよバカ!!」

吹っ切れた燐が早口で言い放った言葉に雪男はめまいを覚えた。衛生的にも肉体的にも燐に負担をかけるからと、自分の中で沸き立つ衝動を何とかして押さえていたというのに。

「…えっと……いいの?」
「………ん、…いい、から」


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