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「うぁ…ぁ 痛い… ゆき…ぃ… やめ…ろ…」
「だめ。やめない。泣かせるって言ったろ」
「も、や…お願い…」
「だめ」
ぐいぐいと押し込まれるその瓶の、くびれ前の太い部分が燐のそこを破る勢いで埋められた。
大きく悲鳴が上がるが、雪男はなおも瓶を揺らしながらその先を埋めていく。
「やら…も… やらぁ… あっん…んぅ…うぅ…っ」
ぼろぼろと涙が伝う頬に、何度もキスを落としながら、雪男は瓶の底蓋だけが見える位置まで全てを押し込むと、燐の身体を押さえつけていた腕を緩めた。
「入ったよ兄さん。うっすらだけど、兄さんの中が見える」
「ばかぁ…あ… 取っ… ぬけ…ぇ」
直径6センチほどもある緑色の瓶が胴体まで埋まり、燐の後肛はぎりぎりまでひろがって入口の皮膚が薄く伸びている。その部分を指の腹で刺激すると、許しを乞う声をあげながら面白いように燐の身体が跳ねた。
「震えてるね、かわいいよ兄さん。。顔もどろどろ。座ってるの辛いかな…床に降りる?」
身体をかかえて椅子から少し前にずらすと、力の入らない燐の膝は簡単にくずおれて、床に這いつくばった。
「兄さん、お尻からガラスの容器が突き出てる…。すごい広がってるね…苦しい?」
「…ば… くる…し… きまって、、、だ…っろ」
「舐めて…兄さん…」
息を切らして喘ぐ燐に、熱っぽい声で雪男が放つ。前をくつろげてボクサーパンツに包まれた下半身を晒すと、四つん這いにひざまづく燐の口元に近づけた。
弱々しく震えるその姿に興奮してそこはすでに硬く勃ちあがっていて、その質量を直視できずに思わず燐は視線を反らした。
「兄さん、ちゃんと見て」
「…や… 」
「見て。これから兄さんの後ろを犯す、僕のペニス。わかる?」
「やめっ…、、」
「自分で取り出してよ。口使って。できるだろ?」
やってごらん?と雪男は微笑んだ。
こういう関係になったころ、燐は何度も問いかけた。酷いことを強いる雪男の気持ちがわからなくて。
どれだけ泣かされ叫ばされても、優しい瞳で自分を見る弟の気持ちが読めなくて。
好きすぎて壊してしまうと、雪男は言った。
指先ひとつで苦しんだり喘いだりする燐が愛おしくて、胸が痛いと言った。
「ん… ぁ」
赤らんだ顔をうつむけ、雪男のそれに布越しに舌を這わせる。
そのまま腰のゴムに牙を引っ掛けて、少しずつ布地を下ろしていく。荒い息がさらに熱を帯び、うっすらと汗ばんでこめかみに髪の毛が張り付いている。暑い、やめたい…でももう少し…。
慣らされた雪男の匂いに、頭の芯がぼーっとしてくるのを感じて、理性を保とうと唇を噛んだ。
「ダメだよ、兄さん。血が出ちゃう」
すかさず雪男に咎められ、長い指が歯列を割って口を開けさせられた。
指はそのまま喉の奥へと侵入した。深くを抉られて反射的にえづき、目のまわりを赤くして涙ぐむ。
やりかた、忘れちゃった?と聞きながら雪男は指を増やした。
きつく目を閉じて、指を飲み込むように喉を動かし、必死に雪男の要求に応える。やらなくては、終らない。
「上手だね。兄さん、コッチを銜えて」
「や…ぅ… お…っきぃ… くるし… むり…」
完全に勃ちあがったそれは、見るからに凶器で、いつも燐は怯えてしまう。
目を伏せて、なかなか従おうとしない燐を、雪男はしばらく見詰めていた。
「無理なの? そう、……じゃ、口あけて」
口調が平坦になった気がして、雪男の前に四つん這いのままの燐は、はっとしてその顔を見あげた。
怒らせたような気がしてあわてるが、表情からは何も伺えなかった。
「ちがうっ…ごめ…んっ、、」
「出来ないんだろ?」
「ちがぅ…」
「いいよ。口をあけろ」
後ろ髪を鷲掴まれて、喉を晒すように上を向かされる。無理に曲げられる首の痛みに顔をしかめながら、言われたように口をひらくと、真っ赤な舌と白い牙が唾液に濡れ光った。
「もっとだ」
「あ…ぁ…ぃ…っ」
大きく開けた口内に、雪男は猛った自身を突き込む。喉を塞ぐように、最初から奥深くを責める。
満足に息ができない燐の顔が紅潮し、苦しさに溢れる涙が頬を伝った。
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