want me
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「っふ...ん、総司そ...こ、ばかりや...めっ..ぅ」
一くんの蒸気する桃色の頬に気をよくした僕は其所に停滞するかのように執拗に口に含み転がす。
きつく吸ったり優しく舌で押し潰したり少し歯をたてたりすると下で息を乱す一くん。
「ねぇ、此処はそんなにイイの?一くん...答えて」
斎藤が反論出来ないことを良いことに挑発的な翡翠が笑う。
「ねぇ、ってばー。まぁ良いや」
“ならこうしたらもっとイイ?”間を空け沖田の吐息と一緒に吐かれた言葉が斎藤の脳に響いた。
一旦距離を離した総司の体、手に何やら掴むと俺を見下ろした。
「お前、まさか...」
「うん、そのまさか。君の美味しそうな此処にたっぷりあげるよ」
僕は無造作にとったケーキのクリームを執拗に攻められ色づく尖った其所にベッタリと塗りつける。
「それは、やめっ...ん」
鼻歌混じりにくるくると指でクリームを伸ばす沖田の腕に斎藤は力の入らない手ですがり付く。
不意に動きを止めた手がツーと腹に落ちた。
「っ...ァ」
「あーあ、一くんがじっとしてないから...手が滑っちゃたじゃない」
「なっ、総司今わざと」
クスクス笑う総司は俺の抵抗など無視しクリームの塗りたくられた其所に唇を落とした。
腰にまで巻き付き片方ではもう一方を弄る沖田に斎藤は耐えるように唇を噛み締める。
肌にべたべたする違和感と子猫みたく其を伸ばすように舐めとるざらりとした総司の舌に与えられる快楽に身体が震える。
「ふっ、ぅ...あ」
優しく歯を立てられた其所はぷくりと腫れ甘い痺れを残す。
「声、我慢しなくていいよ」
同じ目線に合わせられた沖田の顔が近づくと頑なに閉ざされた斎藤の唇をぺろり舐める。
そのままするりと口内に滑り込みむと仄かな甘みがお互い唾液と絡み合う。
「っ、...一くんッ、好きだよ」
「ん...嗚呼、俺はあんたを愛している」
息を見出しながら上目遣いな一くんに僕は拍子抜けた顔になる。
そういうのは狡いよね、一くん。
「ねぇ、それってさ誘ってるのかな?僕のこと」
「ふ...そうかも知れないな」
藍色の瞳が笑みを刻み、瑠璃色の髪が横に揺れた。
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