want me

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「よせっ、ん...ッ..ふぅ」




抵抗する一くんの後頭部に手を挿し込み指で髪を絡ませ離れようとする顔を固定して唇を押し当て間髪入れずに舌をこじ入れる。




すぐに紅に染まる君の顔。



外からの灯りも手伝ってより鮮明に僕の目に飛び込んでくる。




知ってる?...一くん今の君は凄く可愛いんだよ。




でも、そんな事言ったらふざけるなって拗ねちゃうかな。



「っ...はぁ、一くん...好きだよ」



「...っ」



ほら、また。




僕が愛を囁く度に一段と染まる顔。




「それが堪らないんだよ、一くん」





返事の代わりに赤らむ顔に欲情して再び濡れた唇を塞いだ。




「そ、うじッ...もっ...ん」



いよいよ苦しそうに目尻に涙を溜める斎藤に沖田は名残惜しそうに軽く二、三度啄み解放してやる。




呼吸の整わない一くんの目は虚ろで僕に縋り付く腕は微かに震えている。




「っ...一くん、もう帰ろうか」




暗い室内には互の熱い吐息だけが流れていた。




「あのさ...勿論今からでも僕の家に来るよね?」





少し照れながら沖田が口を開くと、相変わらず顔を反らしたままの斎藤が小さく頷いた。





一旦、僕のペースに引きずり込むと黙りする一くんだけど...其れって照れてるだけなんだよね。




沖田は静かに一人ほくそ笑むと額にキスを落とした。






「僕達のクリスマスは...まだでしょ?」



いつの間にか俺の鞄までをも肩に掛けた総司が早くと言わんばかりに手を引いた。




「...あぁ、これからだな」



窓のシャッターを閉め教室のカギをかける。



鈍く音が響いた室内は二人の秘め事を隠すような静けさだった。





***




「ねぇ、一くん食べないの」



無事に一くんを家に連れ込めた僕。




夕食にとパスタやらチキン、ピザを平らげた僕達の目の前にあるのは、クリスマスのメインと言っても良いツリーの飾られた可愛らしいデコレーションの苺のケーキ。




今、其を切り分けてあげたんだけど...。



「すまない総司...甘いものは...」



言いづらそうに口ごもる一くん。




「苦手なの?...」




「...余り好きではない」




僕に気遣っているつもり...なのかな?一くん、でも食べれないんじゃ...っあ!




ニタリと笑みを浮かべる総司はケーキと俺を交互にみやると隣に擦り寄って来て体重をかけ無理矢理崩れるように押し倒す。



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