照美とヘラと御影

「目標確認…排除する」

これは害虫駆除だ。

監督の言葉をそのまま受け入れ、実行する11人の少年達。


まるで人形だ、

11人の顔をひとりひとり深々と眺めたが、誰一人瞳に光の入ったものはいなかった。

あるのはただ無機質に自分を移す硝子玉のような球体のみ。


『かみさま』


「……」

「何を不満そうにしている」

あの生徒たちがそんなに気になるのか?


ヘラは腕を組んで壁にもたれかかる。

くだらないとでも言うような言い口だ。


「人間は神を崇めるものだろう」

「それがどうした」

「彼らは無機質だ、人間じゃない」

「は?」


何が言いたいんだ、とヘラは付け足す。

不満げなのはキミの方だったね。


「神を崇めるはずの人間はあそこにはいないんだ」

『神様』


「だったら、誰が僕を神様と呼んでいるのだろうね」

『迷える仔羊をお救いください』

『かみさま』


僕は思うんだ

神と崇めるなら、人間でなければならないって、

機械じゃなく、人形ではなく

「オレには理解できないな」

「人間は人間だ」


「ーーまあ、今はどうでも良い事なのだけどね」

「少し、気にかかっただけさ」



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洗脳された御影イレブンと面会した照美とヘラ


みたいな妄想


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