拍手文1〜3
※とんでも時期設定
※不動さんの女装
※完全に悪ふざけです軽い気持ちでご覧になって下さい
1
ひょんなことからメイド服を着て鬼道の家に侵入し、鬼道有人のプライベート姿を写真に収めるよう影山に命令された不動。
ー果たして不動は無事にミッションを成功する事ができるのであろうか!?
豪邸と表現しても差し支えない鬼道邸。
その広く長い廊下を一般的にメイド服と呼ばれる衣装に身を包んだ一人の少女が歩いている。否。それは少女ではなく真帝国学園サッカー部のキャプテンを勤める不動明王という少年だった。
(マジであのオッサン後で覚えてろよ…っ)
忌々しくも自分をこんな状況へと導いた男の顔を思い浮かべ顔を歪める。
しかし、身を包んでいるメイド服や頭に被った女物の長い髪のウィッグはその表情にひどくアンバランスだった。
不動はメイド服のエプロンに付いているポケットを確認する。中には影山に渡されたデジカメが中に入っていた。
(何とか上手いこと家の中に潜り込めたがまずは鬼道有人の部屋を探さねぇと…)
この家の者や使用人達に見つからぬよう物陰に隠れながらターゲッ敷の広大さに見合った部屋数の多さである。
無数にある部屋の中から1つだけターゲットの私室は見つけるのは相当骨の折れるこことであった。
(ったく、ンでこんな無駄に部屋があんだよ。1つ1つ確認していくのが馬鹿らしくなってきたぜ…)
ふぅ、と息を吐き頬に垂れる汗を拭う。その時ふいに不動の後ろから声が掛けられるー。
2
「ちょっと君、新入りの子だろ?待ち合わせの場所で待ってても来ないから探してたんだ。」
見つかったことに一瞬肩を震わせるが、どうやら自分の正体はバレてないようだ。振り返るとそこには30代くらいの黒い服を着た男が立っていた。
(新入り?待ってた?一体どういう事だ…? )
「今日からここで働く不動明子ちゃんだよね?迎えの者を寄越すから玄関で待ってろって言われて無かった?」
…どうやら影山は本物のメイドとして俺をここに侵入させたらしい。何てことしてくれたんだ、これじゃぁとっとと鬼道有人の部屋を探し出して適当に写真撮ってここからおさらばすることができねェじゃねェか。
「ゴメンナサイ。そう言われてたんですけどこんな大きなお屋敷私見たこと無くって…。」
とっさに男の話しにあわせる。一応怪しまれないように田舎から出てきた世間知らずな女を演じる。
そうすると男は納得したようで。俺を使用人用の部屋に案内するという。しめた、そこならこの家の見取り図か何かあるだろう。
そう思い先に進む男の後を大人しくついて行くことにした。
3
俺の目の前にはでんと構えた立派な扉。この家の一人息子の鬼道有人の部屋の前に立っている。
(まさかこんな簡単にターゲットに近づくことができるなんて。
…)
男の後ろをついてった後、使用人用の部屋に案内された。そこでもろもろ説明を受け、その後ふと気になった事が1つ。
(そんで俺は一体何すりゃいいんだよ)
そう男に聞けば(もちろん女言葉でだ)一瞬目を見開いてあぁ、忘れてたよごめんごめん、と目尻にある皺を深くして言う。
君の仕事はこの家の一人息子である有人様の身の回りのお世話をしてほしいんだ。
それを聞いた時の俺の顔は相当なマヌケ面だっただろう。
(まぁ、これも影山の手回しなんだろォが…)
片手にはバケツ、もう片手にはモップを持って(もちろん懐にはカメラも)俺は鬼道有人の部屋の扉を開いた。
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