ちびっこ寝る




夕方、神楽は何だか帰ってくるなり定春と共に爆睡。そんなに遊び疲れるまで遊んだのか。お母さん、そんな不良娘知りませんよ!って、俺母ちゃんじゃねェ!!

新八は帰ってきたが、いつもの様に夕飯を作って姉の所に帰っていった。


あゆみと二人で夕飯を食べ、今寝ようと布団を準備したところ。



「ぎんたんねんねー…。」



あゆみは相当眠いのか、俺の服を小さな手でぎゅっと掴んで、こくりこくり頭が上下左右に動いていた。

何だろう、この生き物。
可愛いんですけどォ!



「よし、あゆみの布団はまだないからな。俺の使えな。」

「…ぎんたんはー?」

「ん?俺は、ソファーで寝るから気にすんな。」



そう言ってあゆみの頭を撫でた。眠さのあまりに、軽くしか握られていなかった俺の服は、更に皺を寄せて握られていた。



「ぎんたんと……いっしょがいい…。」

(キュキュキュン!)



そんなあゆみにキュンキュンしていたら、ぎんたぁーんと泣かれてしまい、眠いながらに頑張っていた。その理由が、俺と一緒に寝たいが為に。

ちょ、何これ超可愛いよ!
だって、必死に両手使ってぎゅーって!ああもう!!



「よし分かった!銀さんと一緒に寝よう。な?」



ぎゅーっと抱き締め抱っこすると、涙は止まりニコッと笑顔になった。

一緒に寝るという事になったので、俺たちは、用意した俺の布団に入った。そんでさァ、寝る時あゆみが俺に何て言ったと思う?



「ぎんたん…。」

「んー?どうしたァ?」

「あゆみね、ぎんたんだいしゅき…。」



もうあゆみが可愛くて仕方がなかった。

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