ちびっこ出会う




そもそもの原因は、……あれだ、あの時だ。





丁度ジャンプといちご牛乳を買ったルンルン気分な俺は、公園の前を通り過ぎようとした。
公園の餓鬼んちょ共が、お伽噺に出てくるどこぞの亀を虐めている様な光景を偶然見ちゃったからなんだ。

そう、こんな真っ昼間から虐めていた餓鬼んちょがいけないんだ。
んでもって、声も出ないほどに怯えきって、涙で顔がぐちょぐちょになっていて……

助けない訳にはいかないだろ?
嫌だよ?今朝あの公園で、少女が何らかの暴行を受けて死亡していましたぁーなんて、ニュースに出たら嫌だもん。てか、見たくねェ。



餓鬼んちょ共を追い払った俺は、痛みでうずくまっている少女の元へ近づく。



「おい、大丈夫か?」

「…ひっく……っ。」



少女は泣いていた。
髪は砂ぼこりまみれで、顔は擦り傷があって涙でぐちゃぐちゃ泥まみれ。
身体も同じだった。

しかし、いつまでもこのままの状態では不味い。俺は、ボロボロの少女をそっと抱えて万事屋の所へと向かった。

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