金曜日:ふたりきりの浴槽の水はスイートなピンク色 金曜日の夜は長い。 翌日が休みの平日なのだから。 俺達にもそれは例外では無くて。 散々ベッドの中でぐちゃぐちゃになって愛し合って、それでもまだ足りないとひたすらイチャイチャベタベタしていたら、こんな時間になっていた。 時計を見てみる。 お風呂に行くという参謀を見送ってから10分。 一緒に入ろうとしつこく誘ったのに、頑なに断られて、結局参謀は一人で入ってしまった。 でも、やっぱり一緒に入りたい。 なんかよく分からないけど、今日はそういう気分なのだ。 だったら、勝手に入ってしまえば良いんじゃないか、という結論にたどり着いて、ベッドから起き上がる。 我ながらナイスアイディアじゃな! 「さーんぼっ」 お風呂のドアを開けながらそう呼びかけると、参謀は背を向けたまま、顔だけをこちらに向けた。 「に…っ仁王!?」 正確には、体制を変えられなかったんだ。 バスタブに寄り掛かって、自らの尻の穴に指を入れていたから。 「あ、なるほど。いっぱい中に出しちゃったからのぅ」 参謀は、後処理の真っ最中だったというわけだ。 「分かったならっ、出ていけ…!」 「いやいや」 と、俺は首を横に振る。 「俺が出したもんじゃき、手伝うちゃるよ」 「ひ…っまっ」 元々入っている指を分け入るようにして、指を二本侵入させる。 「ま…っ…まだ、指入って…っ」 「うん。やから、参謀もしっかり動かさんとだめじゃよ」 そう言って、指を奥へと進め、白濁を掻き出す。 「ぅ…っん…はぁっ」 「おー、出てきたぜよ」 どろり、と中から先程出した自分の精液が出てきて、参謀の太股をつたった。 「はぁ…っん…」 「さんぼー、指止まっちょるよ」 「…んっ、だっ…て、にお…っが」 「俺が、なんじゃ?」 「…は、ん…あぁっ!」 気持ち良いところに当たったのか、断続的に上がっていた参謀の声が、急に高くなった。 「だ、って…あっ、にお、の、ゆび…っきもち…からぁ…っ」 やばい。 かわええ。 「…のぅ…そんなかわええこと言われたら、我慢出来んのじゃけど」 「ん、あっ…んぅ」 「参謀…挿れたい。中には出さんから」 参謀がこくこくと頷くのを確認して、自分のものを中に沈める。 ついさっきまでそうしていたからか、力を込めれば、ズブズブと簡単に中に入っていった。 「あっ…あ、んん…っ」 「んー…きもち…」 「はあっ…ん、あ、ああっ」 「風呂ん中やから、響くのぅ」 参謀のあられもない声も、卑猥な水音も、浴室に大きく反響していた。 「あ、ぁっ…ん、ひいあぁぁあ…!」 後ろから抱き抱えるようにしたその背中の真ん中の窪み、背骨に沿って舌を這わすと、参謀は身体をビクビクと震えさせた。 ベロリと舐め上げながら、首元までたどり着き、そのままそこに噛み付く。 「いあぁ…っあっ、はあっ…!」 「噛まれて気持ち良いん?…っなか、すげ、締まったんじゃけど」 「あっ、ちが…っ、ああっ」 「ふーん…」 「…っあ、ああっ、んあぁ…っ」 ついた歯形を癒すように、その部分を舐める。 更に、唇を押し当て強く吸い上げれば、朱い花が咲くように痕がついた。 「きれーについたぜよ」 「んっ…ひ…っあぁ、や…っ」 「も、イきそ…?」 「ああっ…うん…っイきそ…っあっ、あっ!におぉ…!イくっ」 「俺も、イきそうじゃ…っ」 そう言って動きを速める。 参謀の良いところを狙って、ガンガンと突いてやる。 「ああぁあ…っやあぁ…!も…っあ、あ、ぁっだめ…っ」 「…うん」 「んあぁあ…っああぁあぁ…っ!」 一際大きな声を上げて、参謀は果てた。 中がきゅうきゅうと締め付けてきて、俺も白濁を吐き出した。 中から引き抜くと、今出したものかさっき出したものか、精液がゴポッと音をたてて溢れた。 …ん? 「あ、」 「さんぼー、すまん。中に出しちゃったナリ」 「…っせ、せっかく掻き出していたのに…!」 「ピヨ」 ごまかしてみたけど、なんかすっごい怒っているみたいだ。 「仁王!もう気は済んだだろう…!さっさと出ていけ!」 参謀は怒鳴ったけど、俺は笑って首を横に振った。 「いやいや」 「今度はちゃーんと後処理しちゃるから」 「無理だ」 「なんで」 「だって…」 と参謀が俯く。 「さんぼー?」 「だって…!仁王の、指は…っ気持ち良いから無理だ!」 「な…!」 「なんちゅう可愛さじゃあ!」 思わず、参謀に抱き着く。 「は!?」 そして、そのままその首筋に舌を這わせ、さっきつけたばかりの朱い痕を舐めあげる。 「ま…っにおう…!」 参謀から抗議の声が上がっているが、気にしない。 だって大丈夫じゃよ、参謀。 金曜日の夜は、長いんだから。 ふたりきりの浴槽の水はスイートなピンク色 (甘く溶けてゆくんだね) [←] | [→] |