メモログ | ナノ

・怪盗イップス!しゃらんら〜ん



神奈川県の某所に佇むカフェ・リッカイ。
一見普通の喫茶店のようだが、実はここ、最近巷を騒がせている大泥棒、怪盗イップスのアジトなのであった。

カランカランカラ〜ン♪
「いらっしゃいま…なんだ、お前たちか」
「いらっしゃいましたよーっと。マスター、ミルクティーとBLTサンドね」
「俺、ブレンドと大豆バー」
「私はジャバチップフラペチーノ、クリーム多めのチョコソース抜きをお願いします」
「承知した。…犯罪前の腹ごしらえか?今夜は何を盗むんだ?」
「この間イタリアから来たでっかいサファイアだよ。まあ俺たちにかかればチョロイかな」
「しかしの〜またあの鬱陶しい刑事がいると思うとなあ」
「鬱陶しい刑事?」
「真田警部ですか。確かにあれはいささか面倒ですねえ」
「なんだ、弦一郎のことか」
「え?マスターあいつのこと知ってるの?」
「知ってるもなにも、彼はここの古くからの常連だぞ?」
「そうだったの!?」
「昨日お前たちがいた時間にも来ていたんだがな。…ああ、ジェンガに夢中で気づかなかったのか」
「そうです!ジェンガといえば!」
「どうした、柳生」
「私また面白そうなゲームを持ってきたんですよ!はい!」
「ってそれ桃鉄じゃん」
「しかもいつのじゃ、それ」
「スーファミ版です」
「また古いのを掘り起こしてきたのぅ」
「なんだか懐かしくなってしまって。今からやりません?十五年コースで」
「うわ〜長丁場だねえ。良いよ。言っとくけど俺、強いよ?」
「俺だってお前らにゃ負けやせんぜよ?」
「私だって。あ、よろしければマスターもどうですか?」
「良いのか?」
「もちろんです」
「ではお言葉に甘えて。…店を閉めてくるから、先に二階に上がっていてくれ。どうせなら大画面でやろう」
「あ、ついに買ったんだ?47型」
「先日弦一郎が誕生日プレゼントに買ってくれたんだ」
「ヒュー!マスターやるのぅ!」



ところ変わってこちら某美術館の特別展示室前。
「…来ないっスね〜イップス」
「時間も守れんとは…!た、たるんどるぞ怪盗イップス!」

神奈川県は今日も平和である!





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47型でスーファミやったらすごいことになりそうだ。


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