06月23日(土)02時15分 の追記


※わりとあれな柳生


ワイワイ!ガヤガヤ!
「あれ、柳生と赤也なんて珍しい組み合わせで随分と盛り上がってるじゃないか」
「部長!ちょうど良いところに!」
「ちょうど良い?」
「はい、今切原くんと、タロットカードを自分たちに当てはめて遊んでいたのですが、ちょうど幸村くんのカードを考えていたところなんです」
「なるほど」
「部長も一緒にやりましょうよ!柳生先輩が持ってきた本に絵柄と意味が書いてあるんで、それ見て選ぶんです」
「面白そうだね。二人はどれに決まったわけ?」
「俺は愚者ッス」
「カードの意味は、自由、大胆、好奇心、勇気、ピッタリだと思いますよ。本能的や可能性の意味を取って星でも良かったと思いますが」
「ふうん、確かに星でも良さそうな…あ、でもやっぱり愚者だ。だってほら、ここに無知って書いてあるよ」
「え!?ほ、本当だ」
「まさにそこがピッタリだね〜」
「ひどい!」
「まあまあ、本当のことなんだから」
「フォローになってないッス!」
「まあまあ。柳生は?」
「私は正義にしました」
「正義、なになに…公正、平和的、平等」
「少し恥ずかしいですね」
「そんなことないッス!合ってますよ!」
「うん。紳士を名乗るならこのくらいでなくっちゃ」
「じ、自分から名乗ってるわけではありませんよ」
「まあまあ。他は?」

「ジャッカル先輩は節制です。えーと…調和、順応、バランスを取るって意味ッス」
「すごくジャッカルだな」
「満場一致でした。二人ですけど」
「丸井先輩は戦車でしたっけ」
「ええ。勝利、向上心、行動力という意味を持っています」
「っあ!丸井はこれも当てはまるよ!搭!ほらここ、リバウンド!」
「ぶっ…!お、怒られますよ!」
「でも最近また丸くなってきてない?」
「そうですね…」
「よし、あとで蓮二にスペシャルダイエットメニューを作ってもらおう。丸井は明日からダイエットね」
「丸井先輩…御愁傷様です」
「自業自得だよ。選んだのはここまで?」
「いえ、あと仁王くんのカードも選びました」
「あ、どれだか分かった」
「まじスか」
「うん、魔術師でしょ」
「当たりッス」
「月とも迷ったけど。秘密、変化、危険っていうのは、イリュージョンの時の仁王っぽい」
「そう考えると月もありですね」
「けどやっぱ魔術師ッスよ!創造性、独自性、器用さ。名乗ってるペテン師と語感も似てますし!」
「仁王くんも自ら名乗っているわけではないと思いますが…」

「ここまで決めたのか。じゃ、いよいよ俺の番だ!」
「実は、部長はもうこれしかない!ってやつがあるんスよ!」
「どれどれ?」
「世界ッス!」
「世界の意味は、完成、完璧、約束された成功、ですね」
「神の子を名乗るならこのくらいじゃなきゃ〜」
「俺も名乗ってはないけどね。赤也、分かってるじゃん」
「えへへ」

「では次は真田くんいきましょうか」
「名乗ってるのは皇帝だけど」
「真田くんも名乗っているわけでは…」
「でも意味的にはちょっと違うような気ぃしますね。支配とか父性とか、う〜ん…。頑固さってのはあるけど」
「どっちかというと力かもね」
「意志、信念、本能と理性。そうですね、私もこちらの方が合っている気がします」
「じゃ、真田は力で決定。最後、蓮二は?」
「柳くんは、もう私はこれというのを決めているんです」
「へえ、どれ?」
「女教皇です。意味は、英知、聡明、理論」
「あ、そんな感じ」
「でしょう?」
「そうッスかね〜、俺は、吊るされた男もありだと思います。英知ってのも入ってるし。なんとなく犠牲と試練っていうのが、合宿の時の柳さんとかぶるっていうか…」
「なるほど。どっちが良いかな」
「う〜ん、でもやっぱり、俺も女教皇の方がしっくりくるかも知んないッス。どっちかひとつ選ぶならッスけど」
「うん。俺もそう思うよ」
「柳生先輩はどうッスか?」
「……」
「……柳生?」
「……はっ…!」
「どうしたんだよ、いきなりぼうっとして」
「す、すみません……!吊るされた柳くんについて考えていたらつい……」
「は?」
「それにしてもすごい破壊力ですね、吊るされた柳くん……!柳くんが真っ赤な紐で吊るされて挙げ句あんなことやこんなことをされているところを想像したらもういても立ってもいられませんよ……!しかも見てください!意味に理性の弱まりまであるじゃないですか……!切原くん!私は今、あなたの一言で柳くんには吊るされた男が最も合っている、いや、どうか吊るされていて欲しいと思わずにはいられませんよ!」
「……これが紳士と正義を名乗っていいもんかね」
「自分からは名乗ってません!」




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柳生はタロットカードの本持ってそう。分厚いやつ。
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